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書く速さが上がり、他が追いつかなくなった

  • レッスン 1
  • 13分

このレッスンで

終わる頃には、次ができるようになります

  • 開発の6段階のうち、AIで速くなった段階とそうでない段階を区別できる
  • ボトルネックが構築から別の段階へ移る、という現象を具体例で説明できる
  • 自分のチームや自分の開発の流れの中で、次に詰まる場所を見つけられる

Claude Codeを日常的に使うチームから、似た報告を聞くようになりました。「コードを書く時間は目に見えて減ったのに、リリースまでの時間はあまり変わらない」というものです。

レビューの順番待ちは減ったでしょうか。テストを書く手間は消えたでしょうか。デプロイの承認は速くなったでしょうか。

たいていの答えは、どれも「いいえ」です。ボトルネックが消えたのではなく、場所を移っただけだからです。このレッスンでは、何が起きているのかを先に診断します。

構築が一番重かった時代の名残

従来のソフトウェア開発の6段階、計画・設計・構築・テスト・デプロイ・保守という区切りは、構築(コードを書く工程)が最もコストのかかる段階だった時代の前提でできています。要件を練って手戻りを防ぎ、設計を固めてから実装に入り、レビューを厳しくするのは、書き直しのコストが高かったからです。

構築が全体のボトルネックだったころは、その前後を多少ゆるく運用しても、全体の速度にはあまり響きませんでした。計画を委員会でじっくり詰めても、構築のほうが時間がかかるので、待ち時間として吸収されていたのです。

ボトルネックの位置

構築が遅かった時代

コードを書く工程が最も時間を食うので、前後の工程(計画・レビュー)をゆっくり運用しても、全体の速度への影響は小さい。

Claude Codeで構築が速くなった後

コードを書く工程は短時間で終わる。代わりに、計画・レビュー・テスト・デプロイの承認が、人間の速度のまま全体を待たせる。


構築が速くなると、何が起きるか

構築の速度が上がったとき、実際に起きることは3つあります。

構築が速くなって起きる3つのこと

1

ボトルネックの移動

レビューの順番待ち、テストの通過待ち、デプロイの承認待ちが、目に見えて重くなる

2

統制の前提のずれ

人間の速度を前提にしたレビュー・承認の仕組みが、実際の作業速度と合わなくなる

3

例外処理の増え方

想定外の変更が、週次・月次の会議を経由するたびに、待ち時間として積み上がる

ここで起きているのは、悪いことばかりではありません。構築の速度が上がった分だけ、前後の工程にかけられる時間の比率が変わった、というだけの話です。問題は、その比率の変化に、前後の工程のやり方がまだ追いついていないことです。

3つ目の「例外処理の増え方」は、とくに見落とされがちです。構築が遅かったころは、想定外の変更そのものの件数も少なく、都度の相談で片づいていました。構築の速度が上がると、試せる回数が増える分、想定外の変更の件数も一緒に増えます。増えた件数を従来どおり週次・月次の会議で拾おうとすると、会議までの待ち時間が、そのまま開発全体の待ち時間として積み上がってしまいます。


自分の流れの中で、次に詰まる場所を探す

6段階を並べて、どこが人間の速度のまま止まっているかを確かめてみましょう。

01

計画

要件をまとめる工程。会議の回数がそのままボトルネックになりやすい

02

設計

仕様を固める工程。承認までの往復回数が効いてくる

03

構築

コードを書く工程。Claude Codeで最も速くなった段階

04

テスト

確かめる工程。人が全部読んで確認していると、ここで詰まる

05

デプロイ

出す工程。承認が1人の判断待ちになっていると滞留する

06

保守

本番を保つ工程。異常の発見が人間の監視頼みだと遅れる

開発の6段階と、詰まりやすい場所

一人で道具を作っている場合も、この6段階は形を変えて存在します。会議の代わりに「何を作るか自分の中で固める時間」があり、レビューの代わりに「公開前に見直す時間」があります。段階の名前は変わっても、構築だけが速くなり、他が追いつかないという構造は同じです。

どの段階が一番詰まっているかを、もう少し体系立てて診断したい場合は、現在地を診断するも参考になります。自分やチームがいまどのステップにいるかを、外から見えるサインで確かめる方法をまとめています。


やってみよう

演習1:自分の6段階を並べてみる

いまの自分の開発の流れを、計画・設計・構築・テスト・デプロイ・保守の6段階に当てはめてみましょう。それぞれにどれくらいの時間がかかっているか、大まかでよいので書き出してください。構築以外のどこかが、思ったより時間を食っていないでしょうか。

演習2:その詰まりは、本当にAIで速くならないのか

見つかった詰まりについて、2つを見分けてください。「AIを使っても本質的に人間の判断が必要で、速くならない詰まり」なのか、「AIを使えるはずなのに、まだやり方を変えていないだけの詰まり」なのか。後者であれば、このコースの残りのレッスンで扱います。


今日のまとめ

3行で振り返ります。

  • Claude Codeで構築(コードを書く工程)が速くなった結果、ボトルネックは計画・レビュー・テスト・デプロイへ移った
  • 人間の速度を前提にした統制の仕組みは、実際の作業速度と合わなくなりつつある
  • 詰まりの正体は「AIでも速くならない工程」と「まだやり方を変えていない工程」の2種類に分けられる

次のレッスンでは、計画からデプロイまでをつなぐ「意図・仕様・計画」という3つの書類の連鎖を見ていきます。

セルフチェック

1. 構築(コードを書く工程)がClaude Codeで速くなったとき、実際に起きることとして本文が挙げていないものはどれですか。

2. 従来の開発の6段階が、計画や設計にじっくり時間をかける設計になっていた理由として、本文が挙げているものはどれですか。

3. 本文が勧める、詰まりの見分け方として正しいものはどれですか。

SourceDOCUMENTATION
Claude Code公式: よくある開発ワークフロー

探索・バグ修正・テスト・PR作成・プランモード・並列セッション・非対話実行まで、日常的な使い方の型がまとまっている一次情報です

Webcode.claude.com/docs
code.claude.com/docs/en/common-workflows

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