メインコンテンツへスキップ
AMPL/ dev
開発系講座一覧

入れて、最初の一言を打つ

デスクトップアプリを入れて、練習用のフォルダを渡し、計画を見てから整理を任せる。ターミナルは、まだ要りません。

前回、手を動かすAI(エージェント)の話をしました。この回では、それを自分のパソコンに入れて、冒頭の困りごと(たまった書類の整理)を、練習用のフォルダで実際に任せます。

読み終えると、レベルマップの到達チェック「AIエージェントを自分のパソコンで動かしている」が埋まります。

先に言っておくと、黒い画面(ターミナル)は、この回では使いません。使わなくても始められます。黒い画面の話は、次の回で、怖くない形でします。

この回の流れ

1

入れる

デスクトップアプリを入れて、ログインする

2

渡す

練習用のフォルダを1つ選ぶ

3

読ませる

まず、中身の一覧だけ

4

計画を見て任せる

分け方の計画を読んでから、進めさせる

Step 1:デスクトップアプリを入れる

この本では、Claude のデスクトップアプリを使います。理由は1つで、前回出てきたエージェント Claude Code が最初から中に入っていて、追加の準備が要らないからです。

claude.com/download を開き、自分のパソコン(macOS か Windows)のボタンを押します。落ちてきたファイルを開きます。Mac なら Claude のアイコンを「アプリケーション」に引きずって入れ、Windows なら「はい」「次へ」で進めます。終わったら Claude を開き、ふだん使っているアカウントでログインします。細かい画面は操作の手引きにあります。

エージェントの入口(Code)は、有料プラン(Pro、Max、Team、Enterprise のどれか)で使えます。個人なら Pro(月20ドル前後)で足ります。無料プランの人は、この章は読むだけで進めて構いません。やってみたくなったら、そのときに Pro にします。

補足

操作の手引き

画面の見た目は、数か月で変わります。ボタンの場所や画面の写真は「操作の手引き:Claude デスクトップアプリ」(こちら)にまとめ、更新日と対象の版を付けています。画面が本文と違ったら、まず手引きを見てください。

Step 2:フォルダを1つ渡す

アプリを開くと、左の列の上のほうに「Code」と書かれた入口があります。いつものチャットと並んでいます。Code が、エージェントの入口です。見当たらないときは、ログインしたアカウントが有料プランかを確かめ、それでも無ければ操作の手引きの「Code が見つからない」を見てください。

ここで大事な決まりが1つあります。エージェントには、作業してよいフォルダを1つ渡します。パソコン全体ではありません。エージェントはこのフォルダの中で動くのが基本で、外のファイルを書き換えようとするときは、許可を求めてきます。「この中で動いて」と範囲を決めるのは、あなたです。

練習用に、デスクトップに renshu(練習、のローマ字です)という名前のフォルダを作ります。中に、書類のつもりのファイルを10個ほど入れます。本物でなくて構いません。Mac なら「テキストエディット」、Windows なら「メモ帳」で、中身は空のまま2025年_請求書_A社.txt、2026年_申込書.txt、写真メモ.txtのように、年と種類が名前から分かる名前で保存します。面倒なら、作るのもエージェントに頼めます(Step 3 のあとで「練習用に、年と種類の違う書類のファイルを10個作って」と打つだけです)。Code を開くと、入力欄の下の行に、いくつかの切り替えが並んでいます。いちばん左の「環境」が Local(自分のパソコン)になっているのを確かめ、その隣のフォルダの欄を押して、「Open folder…」からこのフォルダを選びます。

Step 3:まず、読むだけ

入力欄に、こう打ちます。

このフォルダの中に何があるか、一覧にして教えて。ファイルはまだ動かさないで。

少し待つと、10個のファイルの名前と、それぞれが何のファイルかの説明が返ってきます。

AIは、あなたのパソコンの中のフォルダを開き、ファイルを読み、報告しました。チャットではできなかったことです。

途中で許可を求められたら、Step 5 を見てください。何も返ってこない、英語のエラーが出る、というときは、操作の手引きの「困ったとき」にあります。

Step 4:計画を見てから、任せる

次に、本題の整理を頼みます。ただし、いきなり動かさせません。

このフォルダの書類を、年度と種類で分けたい。
まず、どのフォルダを作って、どのファイルをどこに入れるかの計画だけ見せて。まだ動かさないで。

「2025年/請求書」「2026年/申込書」のように、作るフォルダと、ファイルの行き先の一覧が返ってきます。読んで、おかしい所があれば直してもらいます。「写真メモは『その他』に入れて」のように、日本語で言えば直ります。

計画がよければ、一言です。

その計画で進めて。

フォルダが作られ、ファイルが移り、「終わりました」と報告が来ます。デスクトップの renshu を開くと、たとえばこうなっています。

renshu/
├── 2025年/
│   ├── 請求書/
│   └── 申込書/
├── 2026年/
│   └── 申込書/
└── その他/
    └── 写真メモ.txt

自分の目で、2つ確かめます。ファイルが計画どおりの場所にあるか。ファイルの数が10個のままか(消えていないか)。計画と違っていたら、「申込書は年度で分けないで1つにまとめて」のように、日本語で言い直せば直してくれます。

冒頭の困りごとが、練習用とはいえ、AIの手で片づきました。黒い枠に英語の文字が流れたのに気づいた人もいるかもしれません。それが何かは、次の回で見ます。

「計画を見てから任せる」は、この本で何度も出てくる型です。第2章で、頼み方として改めて扱います。「間違えたら戻せるの?」という不安は、第3章で解きます。それまでは、消えて困らないものだけで試します。

Step 5:許可を求められたら

途中で、「フォルダを作っていいですか?」「このファイルを移していいですか?」のように聞かれることがあります。エージェントは、新しいことをする前に、あなたに許可を求めます。これをパーミッション(許可)と呼びます。

聞かれたら、何をしようとしているかを一瞬読んで、よければ「はい」。違うことをしようとしていたら「いいえ」。この一瞬の確認が、エージェントと一緒に働くときの、いちばん基本の動作です。

ここが核心

フォルダを1つ渡し、まず読ませ、計画を見てから任せる。

これで、エージェントを自分のパソコンで動かした、と言えます。到達チェックが1つ埋まりました。序章で作った道具箱に、「書類の整理を、計画を見てから任せた」と1行足しておきましょう。

注意

ただし、最初のフォルダに本物を入れない

練習用フォルダに、大事な書類の原本を入れないでください。エージェントは、頼めば本当に動かします。慣れるまでは、消えても困らないもので試します。本物のフォルダを渡すのは、第3章で「戻せる」ようにしてからです。

セルフチェック

1. エージェントに最初のフォルダを渡すとき、この本がすすめるのはどれですか?

今日のまとめ

  • 入れる:デスクトップアプリ。Claude Code は最初から中にいる
  • 渡す:練習用のフォルダを1つ。範囲を決めるのはあなた
  • 任せる:まず読ませ、計画を見てから進めさせる。許可を求められたら一瞬読む

次の問い:黒い画面は、何のためにあるのか?

このレッスンは役に立ちましたか?