日付をそろえる作業は、目的・範囲・確かめ方を書いた頼み方で、うまくいきました。気をよくして、もっと大きな仕事を頼みました。「毎週の売上報告の下書きを、先週のファイルから作って」。
できあがった下書きを見て、がっかりしました。使ってほしかった表と違う表を使い、見出しの順番もいつもと違います。直してもらうと、別の所がずれました。3往復して、結局自分で書き直しました。
最初に、何をするつもりかを聞いておけばよかったのです。
Step 1:計画は、作る前に直せる
仕事が大きくなるほど、AIは途中でたくさんの判断をします。どのファイルを使うか、どの順で書くか、何を省くか。その判断が1つずれると、できあがった物全体がずれます。
できあがった物を直すのは大変です。でも、作る前の計画なら、数行を直すだけで済みます。
計画を見てから任せる流れ
計画を書かせる
何を使い、どの順で、何を作るか
読む
使うファイル、順番、省く物を見る
直す
違う所を日本語で言い直す
任せる
「その計画で進めて」
第1章で書類の整理を頼んだときにも、この流れを使いました。この回で、いつでも使える型にします。
Step 2:見本と表を、練習用に作る
この回の練習には、先週の報告の見本と、売上の表が要ります。まず、それを作らせます。
練習用に、毎週の売上報告の見本と、売上の表を作って。
・renshu/週報/先週の報告.txt:見出しが「今週の数字」「よかったこと」「気になること」「来週やること」の順の、短い報告
・renshu/売上/今週.csv:今週の支店別の売上の表。支店は5つ、列は「日付・支店・金額」
・renshu/売上/先月.csv:同じ形の、先月の表
会社名と人の名前は、実在しない架空のものにして。
先月の表も作るのは、わざとです。AIが使う表を間違えないかを、計画で確かめるためです。
Step 3:計画モードを使う
前の回で見たモードの1つに、Plan(計画)がありました。計画モードにすると、AIは何をするかを書いて、あなたの承認を待ちます。ファイルはまだ変えません。
入力欄の下のモードの切り替えで、Plan を選んでから、こう頼みます。
先週の報告(renshu/週報/先週の報告.txt)を見本にして、今週の報告の下書きを作りたい。
使う表は renshu/売上/今週.csv だけ。見出しの順番は見本と同じにして。
下書きは renshu/週報/今週の報告.txt として新しく作って。
入力欄の先頭に /plan と打ってから頼んでも、同じ計画モードに入れます。計画モードは、その会話のひとまとまり(セッションと呼びます)の間だけ続きます。
返ってきた計画を読みます。使うファイルは合っているか。見出しの順番は見本と同じか。省こうとしている物はないか。
違っていたら、「表は今週.csv だけ。先月の表は使わないで」と言い直します。計画がよければ、承認します。ここで初めて、ファイルが作られます。承認するときに、このあとの編集を聞いてほしいか、聞かずに進めてよいかを選べることがあります。迷ったら、聞いてもらうほう(Manual)です。
Step 4:計画を読むときの3つの目
計画は、全部を細かく読まなくて構いません。次の3つだけ見ます。
- 使う物:どのファイルを読み、どのファイルを書くか。範囲の外が混ざっていないか
- 順番:見本や、いつものやり方と同じ順か
- 省く物:「〜は省略します」と書いてある所。省いてよい物か
この3つで、できあがってからの「違う」の多くは防げます。
ここが核心
いきなり作らせるのではなく、計画を読んでから任せる。
これで、繰り返している作業を1つ、安心して任せられるようになりました。レベルマップの到達チェック「繰り返し作業を1つ任せた」が埋まります。道具箱に、任せた作業と、使った頼み方(目的・範囲・確かめ方と、計画モード)を1行足しておきましょう。本物の週報で試すのは、第3章で、練習用のデータとセーブポイントの作り方を見てからにします。
注意
ただし、計画どおりに動くとは限らない
計画を承認しても、AIが途中で計画と違うことをする場合があります。計画は、ずれを減らす道具で、ずれをなくす道具ではありません。できあがった物が本当に合っているかは、第3章の確かめ方で見ます。
セルフチェック
1. 毎週の報告書の下書きを任せたいとき、計画を読む目として、この回で挙げていないものはどれですか?
今日のまとめ
- 計画は、作る前なら数行の直しで済む
- 計画モード:入力欄の下で Plan を選ぶ。何をするかを書いて、承認を待つ
- 読む目は3つ:使う物・順番・省く物
これで第2章は終わりです。
次の問い:AIの「できました」は、信じていい?