前の回で、今週の報告の下書きができました。読んでみると、悪くありません。でも「気になること」の中に、先月の話が1行まぎれています。
つい、こう送りたくなります。「なんか違うから、もう一回作って」。
作り直しは、返ってきます。ただ、今度は「よかったこと」の文章が別物になっています。気に入っていた所まで消えました。直したかったのは1行だけなのに。
Step 1:直してほしいことは、3つで伝わる
直してもらうときも、頼むときと同じです。何がどう違うかを、AIは見えていません。見えているのはあなたです。
直してもらうときに言う3つ
どこが
「気になること」の2行目
どう違うか
先月の話が入っている
どうしてほしいか
今週の数字の話に変える
もう1つ、そのままにしてほしい所も言います。「ほかは変えないで」の一言です。これが無いと、AIは気を利かせて、ほかの所も整えてしまいます。
Step 2:やってみる
前の回で作った下書き(renshu/週報/今週の報告.txt)を使います。まだ無ければ、前の回の頼みをもう一度送って作ってください。
まず、作り直しを頼んでみます。
renshu/週報/今週の報告.txt、なんか違うから、もう一回作って。
何が変わったか、見比べてみてください。直したい所が直ったかどうかより、気に入っていた所が変わっていないかを見ます。
次に、3つを言って直してもらいます。「違う所」は、あなたが読んで気になった所に置き換えて構いません。
renshu/週報/今週の報告.txt の「気になること」の2行目が、先月の話になっている。今週.csv の数字の話に変えて。ほかは変えないで。
同じ1行の直しでも、言い方で結果が変わる
「なんか違うから、もう一回作って」。直したくなかった所まで変わる。どこが違ったのかも、残らない
「気になること」の2行目だけを、今週の数字の話に。ほかは変えない。直った所を、そこだけ見れば確かめられる
Step 3:直すのは、1回に1つ
気になる所が3つあっても、まとめて頼まないほうが確かです。1つ直すと、ほかの所に響くことがあるからです。
1つ頼んで、直ったかを見て、次の1つを頼みます。遠回りに見えますが、どこでずれたかが分かるので、結局早く終わります。
直ったかを見るときは、直した所だけでなく、「ほかは変えないで」と言った所が本当に変わっていないかも見ます。分かりにくければ、「変えた所だけ、前と後を並べて見せて」と頼みます。
Step 4:2、3回で直らなければ、頼み方を変える
同じ所を言い直しても、うまく直らないことがあります。2、3回続けて直らなかったら、直し方を変えどきです。
このとき、AIは前の失敗した答えを見ながら考えています。そのため、言い直すほど、ずれが残りやすくなります。次のどちらかに切り替えます。
- 頼み方を書き直す:ここまでで分かったことを足して、最初の頼みを書き直す。「先月の話は入れない」「数字は今週.csv のものだけ」のように
- 新しい会話を始める:書き直した頼みを、新しい会話の最初に送る(始め方は付録)
失敗した答えが会話に残っていないぶん、すっきり進むことが多いです。
ここが核心
最初から作り直させるのではなく、どこが・どう違うかを1つずつ言う。
注意
ただし、言い方を工夫しても直らないことはある
AIが読み取れない情報が、そもそも足りないことがあります。たとえば、「先月」とは何月のことかが、どこにも書かれていないとき。その場合は、言い直しではなく、足りない情報を渡します。
セルフチェック
1. 報告書の「来週やること」だけを直したいのに、「もう一回作って」と頼んだら、ほかの見出しの文章まで変わってしまいました。次に頼むとき、いちばん合っているのはどれですか?
今日のまとめ
- 直してもらうときに言うのは、どこが・どう違うか・どうしてほしいかと、変えない所
- 直すのは1回に1つ。直ったかと、変えない所を見る
- 2、3回で直らなければ、頼みを書き直すか、新しい会話で始める
これで第2章は終わりです。できるようになったことの一覧に、「繰り返し作業を1つ任せた」を足せます。任せた作業と使った頼み方を、道具箱に1行残しておきましょう。本物の週報で試すのは、第3章で、練習用の資料と控えの取り方を見てからにします。
次の問い:AIの「できました」は、信じていい?