毎月の売上の報告では、月ごとの合計を出して、棒グラフを作っています。Excel で30分。集計の式を1つ間違えて、翌月に指摘されたこともあります。
この回では、第3章の3つ(証拠で決める、練習用で試す、戻せるようにする)を全部使って、集計とグラフを任せます。
Step 1:準備する
練習用のデータは、前々回に作った renshu/売上/練習用売上.csv(4月から9月の100行。空欄、0、名前の揺れ入り)を使います。任せる前に、前の回のやり方で、フォルダを複製するか、Git でセーブしておきます。
Step 2:計画を見てから、集計を任せる
入力欄の下で、モードを Plan にします。第2章の3つを書いて、こう頼みます。
目的:renshu/売上/練習用売上.csv から、月ごとの売上の合計を出したい。
範囲:このファイルを読むだけ。結果は renshu/売上/月別合計.csv として新しく作る。元のファイルは変えない。
確かめ方:最後に、元の表の行数、集計に使った行数、金額が空欄の行をどう扱ったか、全体の合計を書いて。
計画を読みます。金額が空欄の行をどう扱うつもりかが書いてあるかを見ます。書いていなければ、「空欄の行は足さずに、何行あったかを報告して」と言い直してから、承認します。
空欄を足しても足さなくても、合計は変わりません。それでも報告させるのは、行数を突き合わせるためです。元の行数が、集計に使った行数と、飛ばした行数の和になっていれば、行の取りこぼしがないと分かります。
Step 3:グラフを作らせる
集計ができたら、グラフを頼みます。
月別合計.csv から、月ごとの棒グラフを作って。ブラウザで開ける HTML のファイルにして、renshu/売上/月別グラフ.html に保存して。
縦の軸は0から始めて。
グラフは、ブラウザで開けるファイル(HTML と呼ばれる、ウェブページの形)で作らせるのがいちばん手軽です。ダブルクリックすれば開けて、追加の準備が要りません。
Step 4:2か所で突き合わせる
グラフを見ると、それらしい形に見えて、安心してしまいます。ここで止まらずに、数字を2か所で突き合わせます。AIの報告とではなく、元の表と突き合わせるのがこつです。
グラフを使う前の突き合わせ
全体の合計
元の表の金額の合計と、月別の合計を足した数が同じか
1か月だけ手で
どれか1か月を、元の表から自分で足して、グラフの値と同じか
元の表の合計は、AIを通さずに出します。練習用売上.csv を Excel(Numbers や Google スプレッドシートでも同じです)で開き、金額の列の上にあるアルファベット(E など)を押して、列全体を選びます。画面の下に、選んだ所の合計が出ます。月別合計.csv も同じように開いて、合計の列を選べば、月別を足した数が出ます。
1か月分は、元の表を日付の列で並べ替え、4月の行の金額だけを選びます。画面の下に出た合計を、グラフの4月の値と比べます。
2つとも合えば、合格です。合わなければ不合格で、どこで食い違ったかをAIに聞きます。突き合わせていない月は、未確認のままです。
Step 5:本物へ移す
練習用で合格したら、道具箱の候補を見ます。毎月の集計のような、本物の表を使う仕事があれば、移ります。
前々回の2つの確かめ(渡してよいか、形が同じか)をしてから、同じ頼み方で任せ、同じ2か所で突き合わせます。本物の最初の1回は、練習用より丁寧に確かめます。
これで、表の集計と図をAIに任せ、自分で確かめられるようになりました。レベルマップの到達チェック「データの集計と図を任せた」が埋まります。道具箱に1行足しておきましょう。
ここが核心
グラフを見て安心するのではなく、数字を2か所で突き合わせてから使う。
注意
ただし、正しい数字でも、見せ方で印象は変わる
縦の軸が0から始まっていないと、小さな差が大きく見えます。この回の頼み方で「縦の軸は0から始めて」と書いたのは、そのためです。数字が正しいことと、正しく伝わることは別です。
セルフチェック
1. AIが作った月別の売上グラフを、会議で使う前に確かめることとして、この回の方法に合っているのはどれですか?
今日のまとめ
- 準備:練習用のデータと、セーブポイント
- 任せ方:計画を見てから。空欄の扱いと、行数を報告させる
- 使う前に:元の表の合計と、1か月の自分での足し算で突き合わせる
これで第3章は終わりです。