メインコンテンツへスキップ
レッスン 3 / 4|6分で読めます

ArtifactsとProjectsを使いこなす

Artifactsで患者教育ツールを作り、Projectsで専門領域の知識ベースを構築する。Claudeならではの機能。

ArtifactsとProjectsを使いこなす

Artifacts: 会話からツールが生まれる

ClaudeのArtifacts機能を使うと、会話の中でHTMLアプリ、インタラクティブなグラフ、計算ツール、ダッシュボードを即座に生成できる。ChatGPTにはない、Claudeならではの機能だ。

大塚篤司先生は「医師による医師のためのChatGPT入門2」の中で、ClaudeのArtifactsによるアプリ開発を1章割いて紹介している [1]。


医療でのArtifacts活用例

患者説明ツール

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の患者さんに、
検査値の意味と治療方針を説明するインタラクティブなHTMLページを
Artifactとして作成してください。

- TSH、FT3、FT4の正常範囲と患者値を入力できるフォーム
- 値に応じて「低い/正常/高い」をカラーで表示
- 治療オプション(薬物療法、放射性ヨード、手術)の比較表
- 日本語で、患者さんが読めるレベル

実際にある患者がClaudeのArtifactsを使って、自分の甲状腺機能亢進症の検査値と薬剤の関係を可視化するツールを作った事例が報告されている [2]。

臨床スコアリングツール

小児の川崎病リスクスコア(Kobayashiスコア)を計算する
インタラクティブなツールをArtifactで作ってください。

- 各項目(Na、AST、好中球、CRP、IL、月齢、血小板)のチェックボックス
- 合計スコアと推奨対応を自動表示
- スマートフォンでも見やすいレイアウト

内科専攻医のNoah Shinは、Claude Codeで臨床スコアリングツールを作成する方法を紹介している。プログラミング経験なしで完成まで持っていける [3]。

健康データダッシュボード

George Vetticadenは、Claude Artifacts + MCPサーバーで12年分の個人健康データからインタラクティブなダッシュボード(服薬アドヒアランス、コレステロール相関)を約45分で構築した [4]。


Projects: 専門領域の知識ベース

Claude Pro/Teamで使える「Projects」機能を使うと、特定の文脈(ガイドライン、論文、院内プロトコル等)を事前にセットしておける。毎回同じ資料をアップロードし直す必要がない。

使い方

  1. Claudeの左サイドバーから「Project」を作成
  2. Project Knowledgeにガイドラインや論文のPDFをアップロード
  3. Custom Instructionsに専門的な指示を設定
  4. そのProject内で会話すると、常にアップロードした資料を参照して回答する

プロジェクト設計の例

専門医試験対策プロジェクト:

  • Knowledge: 重要ガイドライン5本、過去問解説集
  • Instructions: 「質問には必ずガイドラインの該当箇所を引用して回答。間違いやすいポイントを強調。」

論文執筆プロジェクト:

  • Knowledge: 投稿先のAuthor Guidelines、先行研究5本、自分の原稿ドラフト
  • Instructions: 「投稿先のフォーマットに従ってフィードバック。Methodsの不備を重点的に指摘。」

外来サポートプロジェクト:

  • Knowledge: 担当疾患のガイドライン、院内プロトコル
  • Instructions: 「患者説明は小学生にもわかる日本語で。薬剤量は必ず『ガイドライン参照』と注記。」

NotebookLMとの使い分け

ProjectsはNotebookLMと似ているが、役割が違う。

機能Claude ProjectsNotebookLM
回答の根拠アップロード資料 + 学習データアップロード資料のみ
ハルシネーション起きうる(学習データで補完するため)ほぼ起きない
文章生成の質高い(執筆・構成が得意)普通
Artifacts作れる作れない
音声オーバービューなしあり
向いている用途執筆、分析、ツール作成引用付き検索、音声学習

「ガイドラインの該当箇所を正確に引用してほしい」→ NotebookLM 「ガイドラインを踏まえて患者説明文を書いてほしい」→ Claude Projects


まとめ

  • Artifactsで患者教育ツール、スコアリング計算機、ダッシュボードが作れる
  • Projectsで専門領域の知識ベースを構築し、毎回の資料アップロードが不要に
  • NotebookLMとは「引用の正確性」vs「文章生成の質」で使い分ける

参考文献

  1. 大塚篤司. 医師による医師のためのChatGPT入門2. 医学書院, 2024.
  2. Campos H. LinkedIn, 2025.
  3. Noah Shin. note.com/shin_medical2025, 2025.
  4. Vetticaden G. Medium, 2025.