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仕事には種類がある

頼む前に、調べるのか、直すのか、作るのかを決める。種類が決まると、変えてよい範囲が決まります。

第1章で書類の整理を任せて、少し自信がつきました。次は、請求書の書式をそろえたい。日付が「2025/4/1」「令和7年4月1日」「4月1日」とばらばらなのです。

そこで、こう頼みました。「請求書の書式をそろえて」。

「そろえました」と返ってきて、開いてみて驚きました。請求書だけでなく、申込書まで書き換わっています。宛名の敬称も勝手に変わっています。どのファイルの何を変えたのか、もう追えません。

頼んだことはやってくれた。でも、頼んでいないことまでされた。この章では、そうならない頼み方を見ていきます。

Step 1:調べる、直す、作る

AIに頼む仕事は、大きく分けると3種類です。

頼みたいこと変えてよい範囲(例)受け取るもの
調べる:どうなっているか知りたい変えない。読むだけ根拠つきの説明
直す:おかしい所を直したい直す所だけ直した内容と、直ったことの証拠
作る:新しく作りたい新しく作る物だけできた物と、確かめた結果

同じ請求書でも、「日付の書き方がいくつあるか知りたい」なら調べる、「日付をそろえたい」なら直す、「請求書の一覧表を作りたい」なら作る、です。

同じ請求書でも、種類で頼み方が変わる

種類を決めずに頼む

「請求書の書式をそろえて」。何をどこまで変えてよいかを、AIが自分で決める

種類を決めて頼む

「まず、請求書の日付の書き方が何種類あるか調べて。まだ変えないで」。読むだけの仕事から始まる

Step 2:種類が決まると、範囲が決まる

冒頭の失敗は、仕事の種類を決めなかったことから始まっています。

「そろえて」は、直す仕事です。直す仕事なら、変えてよいのは直す所だけのはずでした。でも、「どこが直す所か」をAIに任せたので、AIは申込書も「そろえるべき書類」だと考えました。AIが悪いのではなく、範囲を決める人がいなかったのです。

だから、頼む前に一度だけ自分に聞きます。これは、調べる仕事か、直す仕事か、作る仕事か。

Step 3:この章の練習用の書類を作る

第1章で作った書類のファイルは、中身が空でした。この章では、中身の入った練習用の請求書を使います。これも、エージェントに作らせます。新しい物を作るだけの、作る仕事です。

入力欄に、そのまま貼って送ります。

renshu の中に「請求書の練習」というフォルダを作って、練習用の書類を作って。
請求書を8つ(練習_請求書_1.txt から 練習_請求書_8.txt)。架空の会社あての短い請求書にして、宛名、日付、品目、金額を入れる。宛名には「御中」か「様」を付ける。
日付の書き方は「2025/4/1」「令和7年4月1日」「4月1日」「2025-04-01」を混ぜる。
申込書も3つ(練習_申込書_1.txt から 練習_申込書_3.txt)。中身に日付を入れ、書き方は請求書と同じように混ぜる。
会社名と人の名前は、実在しない架空のものにする。

フォルダとファイルを作るので、何度か許可を求められます。何を作ろうとしているかを読んで、よければ「はい」を押します。

Step 4:迷ったら、調べるから始める

種類の境目は、あいまいなことがあります。「書式をそろえたい」は直す仕事ですが、そもそも何種類の書き方があるのかを知らないと、何にそろえればよいかも決められません。

迷ったら、調べる仕事から始めます。調べる仕事は、何も変えないので、失敗しても困りません。

renshu/請求書の練習 フォルダの請求書を全部読んで、日付の書き方が何種類あるか教えて。
ファイルはまだ変えないで。

答えが返ってきたら、それを見て、次に直す仕事を頼みます。

ここが核心

いきなり「やって」と頼むのではなく、調べるのか、直すのか、作るのかを先に決める。

注意

ただし、種類を言っても、範囲を守る保証はない

「調べて」と頼んでも、AIが気を利かせて直してしまうことがあります。種類を決めるのは出発点で、それだけでは止まりません。次の回で範囲を言葉にする方法を、3回目で、勝手に動かないための仕組みを見ます。

セルフチェック

1. 日付の書き方がばらばらな請求書を、そろえたいと思っています。ただ、何種類の書き方があるのかはまだ分かりません。最初に頼むのにいちばん合っているのはどれですか?

今日のまとめ

  • 3種類:調べる・直す・作る
  • 種類が決まると、変えてよい範囲と、受け取るものが決まる
  • 迷ったら、何も変えない「調べる」から

次の問い:範囲を、どう言葉にすれば伝わる?

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