次の勉強会のテーマを決めたくて、AIに頼みました。「次の勉強会のテーマを、いろいろ調べて」。
返ってきた答えは、長くて、それらしく見えました。ところが読み進めると、最初の話題は具体的なのに、後ろへ行くほど「〜が重要です」といった一般論ばかりになっています。
広い仕事を1つにまとめて渡すと、こうなることがあります。AIが手を抜いたというより、1つの会話で全部を抱えたぶん、後ろの方向が薄くなることがあります。
Step 1:方向ごとに分けて、別々に頼む
人の仕事でも同じです。「全部調べておいて」と1人に頼むより、「あなたは事例、あなたは困りごと、あなたは教材」と分けたほうが、それぞれ深くなることがあります。
AIにも、これができます。調べる方向を分け、それぞれを別のAIに並行で調べさせます。このとき動くAIを、この本では手伝いのAIと呼びます。
頼む側のあなたは、いつもの会話の相手に話しかけるだけです。手伝いのAIを呼び出す操作は、AIがします。
次の勉強会のテーマを、3つの方向から調べたい。
方向を3つに分けて、それぞれ別々の手伝いのAIに、並行で調べさせて。
これは、Claude Code の公式ドキュメントにある頼み方と同じ形です。例では「認証、データベース、APIの3つの部分を、別々の手伝いのAIで並行して調べる」と頼み、それぞれが独立に調べたあと、Claudeが結果をまとめます。
同じ調べものの、渡し方
「いろいろ調べて」と1つで頼む。最初の話題だけが濃く、後ろは一般論になる。どこが薄いのかも、読むまで分からない
事例・困りごと・教材の3方向を、別々に頼む。それぞれが自分の方向だけを調べるので、薄い所が出にくくなる
Step 2:分けてよい仕事、よくない仕事
分けるのは、方向が互いに関係しない仕事に向きます。公式ドキュメントにも「調べる筋道が互いに依存しないときに最も効く」とあります。
たとえば「事例を調べる」と「教材を探す」は、別々にできます。一方、「1つ目の結果を見てから2つ目を決める」仕事は、順番が大事なので、分けると噛み合いません。
分ける前に、一度だけ自分に聞きます。「3つの方向は、並べて別々に進めても困らないか」。
ここが核心
大きな仕事を1人に渡すのではなく、関係しない方向に分けて、並行で頼む。
注意
方向は、3つ程度から始めましょう
手伝いのAIが、それぞれ長い結果を返すと、まとめる側が扱いきれなくなることがあります。詳しい結果を返す手伝いのAIを多く動かすと、作業量もそのぶん増えます。3つ程度から始めると、結果を読み切れます。
セルフチェック
1. 「勉強会のテーマを調べて」を1つの依頼で頼んだら、後ろのほうが一般論ばかりになりました。次に頼むとき、いちばん合っているのはどれですか?
今日のまとめ
- 広い調べものを1つで頼むと、後ろの方向が薄くなることがある
- 関係しない方向に分けて、別々の手伝いのAIに並行で頼める
- 方向は3つ程度から。順番が大事な仕事は分けない
次は、実際に3つの方向へ分けて頼み、「何を確かめたか」も書かせてみよう。分けて頼み、確かめたことも書かせる