第7章で、「議事メモの整理」という手順書を作りました。手順書を選べば、同じ出来で整理してくれるはずでした。
ところが、renshu/会議/議事メモ_1.txt から 議事メモ_3.txt を整理させると、日付の書き方がばらばらです。1つは「10/3」、1つは「2026年10月3日」、もう1つは「令和8年10月3日」。
そこで、手順書に注意を書き足しました。「日付は、そろえて書くこと」。次に使うと、今度は2つがそろい、1つは違う書き方のままです。注意したのに、また同じ失敗です。
Step 1:なぜ、また出るのか
手順書に書いた文は、AIが読んで、従おうとします。ただ、厳密に守られる保証はありません。特に、あいまいな指示や、ぶつかる指示には、ぶれやすくなります。
「そろえて」では、何にそろえるのかが分かりません。「2026-10-03」の形なのか、「10月3日」なのか。あいまいな注意は、読まれても、守られ方がぶれます。
同じ日付の注意でも
「日付は、そろえて書くこと」。何にそろえるのか書かれておらず、メモごとに別の書き方が出る
「日付は、2026-10-03 の形で書くこと」。ぶれにくい。ただし、守られるかは別の話
形を決めると、ぶれは減ります。ただ、これで終わりではありません。
Step 2:手順書に足した注意は、強制ではない
ここがこの章でいちばん大事なことです。手順書に書いた注意や確認の1行は、AIが読んで従おうとするだけです。そうした指示は、強制される設定ではなく、AIが読む文脈として扱われます。
つまり、手順書に「日付を確かめること」と足しても、毎回その手順が実行される保証はありません。忙しい日や、長い会話の途中で、読み飛ばされることがあります。
これは、AIの欠点というより、仕組みの性質です。だから、直し方を2段に分けます。
- 守られやすくする:注意を、具体的な形と、止まる条件で書く(次の回)
- 必ず止める:止まらなければ困る場合は、別の方法を頼む(最後の回)
ここが核心
注意書きを足せば守られると考えるのではなく、足した注意は読み飛ばされることがあると考える。
注意
注意は、2回目の失敗で足すのが目安です
注意を足し続けると、手順書が長くなり、肝心の1行が埋もれます。同じ失敗が2回目に出たときに足す、という目安にすると、手順書が短く保てます。1回目は様子を見ましょう。
セルフチェック
1. 手順書に「日付をそろえて」と書き足したのに、次の整理でも日付が混ざりました。いちばん合っている考え方はどれですか?
今日のまとめ
- 手順書の注意は、読んで従おうとするだけで、守られる保証はない
- あいまいな注意はぶれる。形を決めて書くと、ぶれは減る
- 同じ失敗が2回目に出たときに足す。足したら、それで安心しない
次は、日付がそろっていないときに止まる確認を、手順書に足してみよう。失敗したら止まる確認を、手順に足す