同僚から、いろいろな頼まれごとが来ます。資料の確認、日程の調整、数字の問い合わせ。私はそれを、AIに頼んで整理しています。
先日、隣の席の同僚に「その頼み方、教えて」と言われました。メモに書いた頼み方を渡しました。数日後、同僚は「やってみたけど、うまくいかない」と言います。
聞いてみると、頼み方は読んだものの、どこに貼って、何を埋めるのかで止まっていました。頼み方は、書いた本人にしか動かせなかったのです。
Step 1:渡せるのは、頼み方ではなく、道具
ここまでの章で、自分の仕事は、AIに頼んで進められるようになりました。いつもの約束も、手順書も、つなぐ先も、あります。
ただ、どれも自分の環境にあるものです。同僚の手元には、ありません。頼み方だけを渡しても、同僚は同じ場所に立てません。
そこで、頼み方の代わりに、小さな道具を渡します。ボタンを押し、欄に書くだけで使える形です。この章では、同僚から来る頼まれごとを書き留める「頼まれごと帳」を作ります。日付、誰から、何を、期限、いまの状態。それだけが並ぶ、1枚の帳面です。
同僚に渡すもの
「こう頼むといいよ」。同僚は、どこに何を貼るのかを自分で考える。結局、使われない
リンクを開く。欄に書く。「済」を押す。頼み方を知らなくても使える
Step 2:この章はチャットで作る
この章では、チャットのClaudeで作ります。第1部から使ってきた「Code」では作りません。「Code」ではなく、ふだんのチャットの画面を開きます(切り替え方は付録)。
チャットでは、作ったものを「アーティファクト」という形で受け取れます。公式ヘルプは、これを「誰かに見せるために、Claudeが作ってくれるもの」と説明しています。小さな道具や、数字を並べたページも含まれます。頼み方は、ふつうの会話と同じです。
同僚から来る頼まれごとを書き留める帳面を作って。欄は、日付、誰から、何を、期限、状態。
Step 3:渡せる相手の条件を、先に知っておく
道具を作る前に、渡せる相手の条件を知っておきます。公式ヘルプの説明は、こうです。
- チャットで共有したものを開くには、原則として、見る人もClaudeのアカウントが要る
- 古い形式の公開には、アカウントなしで開けるものもある。ただ、同僚に渡す前提では、Claudeのアカウントが要るものとして進めると、あとで困らない
- 作った人が、保存したデータを自分だけのものにするか、みんなで共有するかを決める
つまり、同僚がClaudeを使っていなければ、この章の方法では渡せないかもしれません。その場合は、第3部で、外の人にも使ってもらえる形を作ります。まず同僚の人たちが、Claudeのアカウントを持っているかを確かめるところから始めます。
ここが核心
頼み方を渡すのではなく、頼まなくても使える道具を渡す。
道具にすれば、同僚は、AIへの頼み方を知らなくても使えます。そのかわり、道具の中身に責任を持つのは、作った自分です。
注意
作る前に、同僚のアカウントの有無を聞いておきましょう
作ってから「同僚は開けなかった」では、時間が無駄になります。使う予定の2、3人に、Claudeのアカウントがあるかを先に聞いておくと安心です。Team や Enterprise のプランでは、共有のしかたに組織の設定がかかわることもあります。
セルフチェック
1. 同僚に、自分が使っている頼み方を渡したのに、使われません。この章の考え方では、まず何をしますか?
今日のまとめ
- 渡すのは、頼み方ではなく、開いて使える道具
- この章は、チャットのClaudeで作る。第1部から使ってきた「Code」ではない
- 渡す相手にClaudeのアカウントがあるかを、作る前に確かめる
次は、「頼まれごと帳」を、AIに画面にしてもらおう。頼まれごと帳を画面にしてもらうには?