月曜に、議事メモの整理を、毎回AIに任せることにしました。ところが水曜には、取引先への見積の文面まで「全部お願い」と頼んでしまいました。
同じ「任せる」でも、2つの重さは違います。議事メモは、間違えても直せます。見積の文面は、送ったら取り戻せません。
任せるかどうかではなく、仕事ごとに、どこまでを任せるかを決めておくと、迷いが減ります。この回では、この本の言葉で、5つの段を作ります。
5つの段
段は、AIが何をして、人が何を持つかで分けます。
- 聞くだけ:AIは答えるだけ。何にも触らない。人が読んで使う(第1章)
- 案を出させる:計画や下書きをAIが出す。人が採るか決める(第2章、第13章)
- 控えを取って、やらせる:AIが作業する。人が、控えと比べて、結果を確かめる(第3章、第4章)
- 決まった型で、動かす:手順書や定期の仕事で、毎回自動で動く。止まる条件を決めておく(第7章、第9章、第11章)
- 外に出す:公開して、他の人が使う。出す前の点検と、出したあとの見守りは、人が持つ(第15章から第17章)
任せる範囲の5つの段
聞くだけ
AIは答える。人が読んで、使うかを決める
案を出させる
計画や下書きを出させ、人が採る・直す・捨てるを決める
控えを取って、やらせる
控えと比べた一覧を、人が読んで確かめる
決まった型で、動かす
毎回自動で動く。失敗したら止まる確認を入れ、届かない日に気づける
外に出す
出す前の点検と、URLを開く確認は、人が持つ
段を決める、3つの問い
仕事をどの段に置くかは、3つの問いで決めます。
- 間違えたとき、戻せるか。戻せるなら、段を上げやすい
- 外の人や、人の情報に関わるか。関わるなら、段を下げ、人が見る場面を増やす
- その仕事の「うまくいった」を、自分で見て確かめられるか。確かめられないなら、任せない
迷ったら、AIに聞きます。
次の仕事を、聞くだけ、案を出させる、控えを取ってやらせる、決まった型で動かす、外に出す、の5つのどの段で任せるのがよいか、理由つきで提案して。間違えたとき戻せるか、外の人や人の情報に関わるか、成果を私が確かめられるか、の3点で。仕事:取引先への見積文面の下書き
AIが提案する段は、あくまで案です。決めるのは人です。
段を上げるのは、1つ下でうまくいってから
いきなり4や5から始めないことも、大切です。議事メモの整理も、最初は「案を出させる」で数回読み、次に「控えを取ってやらせる」で数回確かめ、うまくいってから「決まった型で動かす」に上げました。
一度上げた段も、間違いが起きたら下げます。段は、仕事ごとに、動かせるものです。
ここが核心
全部を任せるか、全部を自分でやるかではなく、仕事ごとに、どの段まで任せるかを決める。
注意
5つの段は、会社のルールがあれば、そちらを先に見る
この5つの段は、この本が仕事の置き場所を決めるために作った目安です。会社には、AIの使い方についての独自のルールがあることがあります。会社のルールがあるときは、そちらを先に確かめます。
セルフチェック
1. お客さんの個人情報を含む、外に送る文書の作成を、AIに任せたいです。どう置くのがこの本の考えに近いですか?
今日のまとめ
- 5つの段:聞くだけ、案を出させる、控えを取ってやらせる、決まった型で動かす、外に出す
- 決め方:戻せるか、外や人の情報に関わるか、自分で確かめられるか、の3つの問い
- 上げ方:1つ下でうまくいってから。間違えたら下げる
次は、道具箱を開いて、ここまでの変わった仕事を見渡してみよう。
参考
- Claude Code Docs「Use Claude Code Desktop」: https://code.claude.com/docs/en/desktop