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プロンプト:作者があらかじめ用意した、質の高いテンプレート

  • レッスン 3
  • 12分

このレッスンで

終わる頃には、次ができるようになります

  • サーバー作者が用意するMCPの「プロンプト」と、自分が毎回書くプロンプトの違いを説明できる
  • 引数付きプロンプトがどう補完され、会話に展開されるかを説明できる
  • チームに配る価値があるプロンプトの条件を1つ挙げられる

1回目のレッスンで、プロンプトは「ユーザーが選ぶ」土台だと整理しました。ここからは、その中身を見ていきます。

二つの「プロンプト」を混同しない

普段「プロンプト」と言うとき、多くの人は自分が打ち込む文章そのものを思い浮かべます。目的を書き、条件を添え、送信する。毎回、自分の手で組み立てるものです。

MCPのプロンプトは別物です。サーバー作者があらかじめ作り、テストしておいた指示テンプレートを指します。ユーザーは中身をゼロから考えず、テンプレートを選んで、必要な値だけを埋めます。

二つの「プロンプト」

自分で書くプロンプト

毎回、自分の言葉で目的・条件・形式を組み立てる。

質は、そのときの自分の書き方次第で変わる。

MCPのプロンプト

サーバー作者が事前に用意し、テストしておいたテンプレート。

ユーザーは選んで、引数を埋めるだけでよい。

呼び出し方も違います。MCPのプロンプトは、多くの場合スラッシュコマンドのような形で、ユーザーが明示的に選んで使います。Claudeが会話の流れから自動で差し込むツールとは、ここが違います。


引数で中身を変える

MCPのプロンプトは、引数を持てます。例えば「週次報告を整える」というプロンプトなら、対象となる会議のIDを引数として渡し、その回の内容に合わせてテンプレートを展開させる、という使い方ができます。

MCPプロンプトのイメージ(サーバー側で用意されたテンプレート)
/weekly-report meeting_id=〔対象の会議ID〕

(実際にはユーザーは上のコマンドを打つだけで、
サーバー側が事前に用意した指示文がこの下に展開される)

先週の議事録から、進捗・課題・来週の予定の3点だけを抜き出し、
箇条書きでまとめてください。専門用語は避けてください。

引数の入力を助けるため、途中まで打つと候補が補われる補完の仕組みも用意されています。毎回この指示文を手で書く必要がない、というのがMCPプロンプトの狙いです。

引数には、必ず渡さなければならないものと、省略してよいものの区別もあります。会議IDのように結果を左右する値は必須にし、言語の指定のように既定値があるものは任意にする。この区別を作者側があらかじめ決めておくことで、使う側は最小限の入力で済みます。


複数のメッセージを組み合わせられる

MCPのプロンプトは、1つの指示文だけでなく、複数のメッセージをひとまとまりにして返すこともできます。ユーザー役とアシスタント役のやり取りをあらかじめ何往復か組んでおき、会話の土台として渡すという使い方です。

01

一覧を尋ねる

サーバーが提供しているプロンプトの一覧を尋ねる

02

ユーザーが選ぶ

スラッシュコマンドなどで、使いたいプロンプトを明示的に選ぶ

03

引数を渡す

対象IDなど、必要な値を渡してテンプレートを取得する

04

会話に展開される

1つ、または複数のメッセージとして会話の土台に組み込まれる

プロンプトが会話に展開されるまで

1回のやり取りで済む単純な依頼なら、メッセージは1つで十分です。段階を踏ませたい依頼や、見本となるやり取りを先に示しておきたい依頼では、複数メッセージの構成が効いてきます。


配る価値があるプロンプトの見分け方

すべての指示をMCPプロンプトにする必要はありません。テンプレート化して配る価値があるのは、次のような条件がそろったときです。

配る価値があるプロンプトの3条件

1

繰り返し使われる

1回きりの依頼ではなく、チームの誰かが定期的に使う内容か

2

形式が揃っていてほしい

毎回バラバラな書き方より、同じ構成で出てきてほしい仕事か

3

検証済みにしておきたい

思いつきでなく、事前にテストされた言い回しを配りたいか

普段の頼み方そのものを磨く技術は、頼み方の技法で扱っています。MCPのプロンプトは、そこで磨いた頼み方を、チームで再利用できる形に固めたものだと捉えると分かりやすいです。

逆に、条件が1つも揃わない指示は、無理にプロンプトにしない方がうまくいきます。1回きりで終わる相談や、そのつど中身が大きく変わる依頼は、テンプレートに固めても使い回す機会が来ません。配る手間に見合うかどうかを、作る前に一度立ち止まって考える価値があります。


やってみよう

演習1:引数を設計してみる

自分のチームで繰り返し使われている頼み方を1つ選んでください。それをMCPプロンプトとして配るなら、どんな引数を持たせますか。対象ID、期間、宛先など、埋めるべき値を書き出してみてください。

演習2:1メッセージか、複数メッセージか

演習1で選んだプロンプトは、1つの指示文で足りるでしょうか。それとも、見本のやり取りを先に示しておきたい内容でしょうか。どちらが自分の用途に合うか考えてみてください。


今日のまとめ

3行で振り返ります。

  • MCPのプロンプトは、自分が毎回書く文章ではなく、サーバー作者が用意したテンプレート
  • 引数を渡すことで、同じテンプレートを対象ごとに使い回せる
  • 繰り返し使われ、形式を揃えたい仕事ほど、テンプレート化して配る価値がある

次のレッスンでは、ここまでとは違う種類のやり取りを扱います。サーバーとクライアントが双方向に行き来する、サンプリング・通知・ルートです。

セルフチェック

1. MCPにおけるプロンプトの説明として正しいものはどれですか。

2. MCPプロンプトの典型的な呼び出し方として本文で紹介されているものはどれですか。

3. 本文で紹介した「配る価値があるプロンプトの3条件」に含まれないものはどれですか。

SourceARTICLE
MCP公式仕様: Prompts

プロンプトがユーザー制御である理由、引数と複数メッセージの一次情報。

Webmodelcontextprotocol.io
modelcontextprotocol.io/specification/2025-06-18/server/prompts
SourceAMPL LEARN
頼み方の技法

普段の頼み方そのものを磨くコース。MCPのプロンプトは、ここで磨いた頼み方を再利用できる形に固めたものと考えられる。

次のレッスンAMPL learn
amplinc.com/learn/prompting-techniques/01-prompting-is-description

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