このレッスンで終わる頃には
- カスタムGPTsの作り方 がわかる(5分で作れる)
- 自分の業務に合わせた 専用ツール のアイデアが出る
「毎回同じプロンプト書いてるな」を解決
前のレッスンで学んだプロンプトの型、使い始めると気づく。
「この構造、毎回書き直してるな…」
これを解決するのが カスタムGPTs。1回作れば、毎回同じ設定が自動で効く。
カスタムGPTsって?
ChatGPT有料版(Plus/Team/Enterprise)の機能。特定の目的に特化したChatGPT を自分で作れます。
- プログラミング不要
- 日本語の指示だけで作れる
- 作ったら チームで共有もできる
- 共有されたGPTsは 無料版でも使える
医師が実際に作ってるGPTs
在宅医療の みどり訪問クリニック が9つのカスタムGPTsを公開 [1]。その中から3つ紹介。
1. 診療情報提供書GPTs
やること: 病歴を入力すると、搬送用の紹介状を自動生成。
あなたは在宅医療の診療情報提供書を作る専門アシスタントです。
以下の情報が入力されたら、他病院搬送用の診療情報提供書を作ってください。
出力形式:
- 患者基本情報
- 既往歴
- 現在の治療内容
- 今回の経過と搬送理由
- 申し送り事項
トーン: フォーマルな医療文書。略語は正式名称を併記。
2. 倫理的意思決定支援GPTs
Jonsenの4分割表(医学的適応、患者の意向、QOL、周囲の状況)で倫理的ジレンマを整理。
終末期の治療方針、DNARの判断、家族間の意見対立。「正解がない問題」を構造化 するのに使える。
3. 専門医試験対策GPTs
大塚篤司先生が書籍で紹介してるワークフロー [2]:
- ガイドラインPDFをGPTsにアップロード
- Study Guide機能でクイズ自動生成
- NotebookLMと組み合わせるとさらに強力

作り方(5分)
- ChatGPTの左サイドバー 「GPTを探す」 → 「GPTを作成」
- 名前をつける(例「退院サマリー要約くん」)
- Instructions に指示を書く(日本語OK)
- 必要なら Knowledge にPDFをアップロード
- 保存 → 完了
Instructionsのテンプレ
あなたは{専門領域}の{役割}です。
ユーザーが{入力内容}を入力したら、以下の手順で処理してください:
1. {処理ステップ1}
2. {処理ステップ2}
3. {処理ステップ3}
出力形式: {フォーマット}
制約: {やっちゃダメなこと}
トーン: {文体}
これに当てはめるだけ。
作ってみたいGPTsのアイデア
| GPTs名 | 用途 | 入力 | 出力 |
|---|---|---|---|
| 退院サマリー要約 | 退院時 | カルテ経過 | 200字要約+3項目 |
| 患者説明文ジェネレーター | 外来 | 病名 | 保護者向け説明文 |
| 紹介状ドラフト | 搬送時 | 病歴+搬送理由 | 診療情報提供書 |
| 論文アブスト翻訳 | 研究 | 英語アブスト | 構造化日本語要約 |
| カンファ構成提案 | 発表 | 症例サマリー | スライド構成案 |
| 薬物相互作用チェック | 処方 | 薬剤リスト | 相互作用の注意点 |
まず1つ作ってみる。使いながら指示を足していく、が正解。
無料版でも使える代替手段
有料版の課金が無理な場合も、できる工夫はあります。
1. プロンプトのテンプレを自分でメモしておく
Notionとかテキストファイルに、前のレッスンで作ったプロンプトをストック。毎回コピペで使い回す。
2. ChatGPTの Memory機能 に覚えさせる
無料版でも使えます。
僕は小児科医で、主に3歳〜12歳の患者を診てる。
患者説明文はいつも「小学6年生レベル、A4で1枚」で作る。
記憶しておいて。
→ 以降、ChatGPTが自動で前提を踏まえて答えてくれる。
Dr. Ash(YouTube)は、Memory機能に 「自分の専門、よく使うフォーマット、好みの出力スタイル」を覚えさせる と、毎回のプロンプト入力が大幅に減るテクニックを紹介してます [3]。
次のステップ
ChatGPT入門はここまで。4レッスンで以下をカバー:
- 実力と限界(数字で)
- プロンプトの型(Role/Task/Format)
- 1日のどこに入れるか
- カスタムGPTsで自分専用ツール化
やってみてほしいこと:
- まだ試してないなら、レッスン2のプロンプトをコピペで試す
- 使い始めたら、自分の科に合ったGPTsを1つ作る
- 慣れてきたら、Claude・NotebookLM・Geminiと使い分ける
まとめ
- カスタムGPTs = 1回作れば繰り返し使える専用ChatGPT
- 5分で作れる(コードいらない)
- 医師が実際に作ってる例: 紹介状、倫理支援、試験対策
- 無料版でも Memory機能 で似たことができる
- 次は Claude・Gemini・NotebookLM と組み合わせて使い分け
ChatGPTは 「何でもできるが、何でも正しいわけじゃない」 ツール。その前提で使えば、業務効率は間違いなく上がります。
明日のアクション
今週中に1つ、自分の業務に合ったカスタムGPTs を作ってみてください。
候補:
- 退院サマリー要約
- 紹介状の下書き
- 患者説明文ジェネレーター
- カンファ発表の構成提案
Instructionsに指示を書くだけ。5分あれば1個目ができます。実際に使ってみると「これ便利じゃん」が見える。
参考文献
- みどり訪問クリニック. note.com/midori_homon, 2024.
- 大塚篤司. 医師による医師のためのChatGPT入門. 医学書院, 2024.
- Dr. Ash. "ChatGPT Memory Just Made Doctors 10x More Efficient." YouTube, 2025.
