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MCP(外の世界とつなぐ)

カレンダー、Notion、文献データベース。外部サービスとClaudeをつなぐ共通規格。2026年に「増やすと重くなる」が過去の常識になった。

一行でいうと

外部のツールやデータとClaudeをつなぐ、共通の規格です。Model Context Protocol の略。USB端子のようなもので、対応していればどのサービスでも同じ差し込み口でつながります。

MCPの共通コネクタが複数の外部サービスへつながる仕組み

同じ差し込み口から、カレンダー、データベース、外部ツールへ手を伸ばします。


何ができるようになるか

Claude Codeは本来、手元のファイルとコマンドしか触れません。MCPをつなぐと、その外側に手が届きます。

  • カレンダーを読んで、明日の予定に合わせた準備をさせる
  • Notionのメモを読み、記事の下書きに変える
  • 文献データベースを検索させ、結果を整理させる
  • データベースに問い合わせて、集計表を作らせる

つなぐほど「自分の仕事の全体」がClaudeの視界に入ります。


2026年に変わった大事なこと

「MCPサーバーを増やすとコンテキストを食う」は、もう古い知識です。

以前は本当にそうでした。つないだツールの定義が全部、起動時に読み込まれていたからです。

今は Tool Search(遅延読み込み)が既定になっていて、起動時にはツールの名前だけが載ります。Claudeは必要になった時点で検索し、実際に使うものだけを読み込む。

視点

ここは意識してアップデートする

「MCPは増やしすぎると重い」と覚えている人は多いです。2025年までは正しかった。今は違います。必要なものは遠慮なくつないでよくなりました。


つなぐ前に考えること

技術的には簡単になりましたが、判断が要るのはむしろ手前です。

もう一つ、実務で効く技術的な目安があります。Claude Codeはツールの応答を既定で25,000トークンまでに制限しています。つなぐ先が全件を無条件に返してくるのか、絞り込みやページ分けに対応しているのかも、接続の質を見極める手がかりになります。

3つ目が決定的です。機密情報を含むシステムにはつながない。これは技術の問題ではなく、職業上の一線です。


よくある誤解と罠

罠1: 「つないだ=安全に使える」ではない

MCPは接続の規格であって、権限管理を肩代わりしてくれるものではありません。書き込みができる接続は、AIが書き込めるということです。

罠2: 説明文の弱いサーバーは呼ばれない

Tool Searchが検索するのは、サーバーが自分で名乗っている説明文です。Skillsと同じで、説明が弱いと使われません。

良し悪しはツールの数にも表れます。Anthropicのツール設計に関する解説記事によると、ツールは多ければ良いというものではなく、細かく分かれた個別APIを大量に並べるより、ひとまとまりの作業を任せられる統合ツールの方が精度が上がるといいます。返す情報も、内部IDの羅列より人が読める名前の方が、Claudeは正確に扱えます。

罠3: プラグインと混同する

MCPは「つなぐ」仕組み、プラグインは「スキル・サブエージェント・hooks・MCPをまとめて配る」単位です。プラグインの中にMCPが入っていることもあります。

なお、プラグインはあなたのマシンで任意のコードを実行できます。配布元の素性を確かめずに入れないこと。

罠4: 「つなぐほど強くなる」という思い込み

実際にMCPを使い込んでいる実務者の実感は、少し違います。多くの用途は、Claudeに実行させる自作の小さなスクリプトでも十分に代替できるからです。

Django共同創業者のSimon Willisonは、自身のClaude Code運用を振り返ってこう述べています。

VoicesARTICLE

Most of my MCP usage with coding agents like Claude Code has been replaced by custom shell scripts for it to execute.

筆者訳

Claude CodeのようなコーディングエージェントでのMCP利用のほとんどは、実行させる自作シェルスクリプトに置き換わった。

Simon WillisonDjango共同創業者simonwillison.net2025年11月2日simonwillison.net/2025/Nov/2/how-i-use-every-claude-code-feature

ただし、これでMCPが不要になったわけではないとも付け加えています。機密情報を含むリソースへ安全な形でアクセスさせる用途では、MCPには依然として価値があるという立場です。つなぐかどうかを決める前に、まずスクリプトで足りないかを考える。それでも足りない時に初めてMCPを検討する、という順番が実務には合っています。


使いどころ

つないで効くのは、自分の情報が集まっている場所です。

  • 資料データベース連携(検索から整理までを一気に)
  • カレンダー連携(会議・シフトの予定に合わせた準備の自動化)
  • 自分のメモアプリ連携(散らばった着想を記事の素材に変える)
  • 会計・業務システム(自分が管理者である範囲に限る)

つながないものを先に決めておくと、迷いません。基幹システム、機密の個人情報を含むあらゆるシステム、他人の管理下にあるデータ。ここは最初から線を引いておきます。


今日のまとめ

  • MCPは外部サービスとClaudeをつなぐ共通規格
  • 「増やすとコンテキストを食う」は2026年時点で古い知識。今は名前だけ常駐する
  • 技術より手前の判断が大事。機密情報を含むシステムにはつながない
SourceDOCUMENTATION
MCP 公式ドキュメント

接続方法、スコープ、Tool Searchの設定と要件。

Webcode.claude.com
code.claude.com/docs/en/mcp

次は、お願いではなく「必ず実行させる」仕組み、hooksです。