最初のノートブックを作る
用意するもの
- Googleアカウント(Gmail等)
- 自分が普段参照するガイドラインか論文のPDF 1本
手元にPDFがなければ、学会サイトからダウンロードできるガイドラインで試せばいい。
Step 1: アクセスする
notebooklm.google.com にアクセスして、Googleアカウントでログインする。
Step 2: ノートブックを作る
「新しいノートブック」をクリック。名前をつける。
名前の例:
- 「小児科 予防接種ガイドライン 2024」
- 「当直 緊急対応マニュアル」
- 「専門医試験 重要論文集」
名前は後から変えられるので、深く考えなくていい。
台湾の救急研究チームは「気道疾患ガイドライン集」としてGINA+GOLDガイドラインをまとめた [1]。日本の放射線科チームは「肺癌取扱い規約」のPDFを入れた [2]。いずれもPDF 1〜数本から始めている。
Step 3: ソースをアップロードする
ノートブックの左側にある「ソースを追加」から、PDFをアップロードする。
アップロードできるもの:
- PDF -- ガイドライン、論文、教科書の章
- Googleドキュメント / Googleスライド
- Web URL -- 学会の公式ページ等
- YouTube URL -- 学会発表動画も可
- テキスト -- 直接貼り付け
1つのノートブックに最大50ソース、合計50万語まで入る。まずは1本のPDFで十分。
日本語PDFの注意点
テキストコピーが可能なPDFを使う。学会が公式配布しているPDFは大体問題ない。スキャンして画像化されたPDFや縦書きPDFは読み取り精度が下がる。
Step 4: 質問する
右側のチャット欄に、日本語で質問を入力する。
例: 「eGFR 28の高齢患者に使用可能な糖尿病薬を教えて」
アップロードしたガイドラインの該当ページを引用して回答が返ってくる。引用部分をクリックすると、元のドキュメントの該当箇所に飛べる。
質問のコツ
NotebookLMへの質問は、ChatGPTとは少し考え方が違う。NotebookLMは「資料の中から探す」ツールなので、資料に書いてありそうなことを聞くのが効果的だ。
効くパターン:
- 「この患者のCOPD分類は?」-- ガイドラインに分類表がある前提
- 「ワルファリン内服中の待機手術、中止タイミングは?」-- プロトコルに記載がある前提
- 「このMethodsセクションで不足している記述を指摘して」-- 論文をアップロード済みの前提
- 「アップロードした論文の中で、サンプルサイズ500以上の研究だけ抽出して」-- 複数論文の横断分析
効きにくいパターン:
- 資料に書いていない最新のニュース
- アップロードしていない薬剤の情報
- 個人の症例に対する診断
専門科別のおすすめソース
実際に論文やブログで報告されている組み合わせも含めて紹介する。
内科・総合診療: 糖尿病・高血圧・脂質異常症・CKDの各ガイドライン、院内プロトコル
呼吸器内科: GINAガイドライン、GOLDガイドライン、学会標準文書(台湾の研究チームが実証済み [1])
皮膚科: アトピー性皮膚炎診療ガイドライン、各種皮膚疾患ガイドライン(大塚先生が書籍で紹介 [3])
放射線科: 肺癌取扱い規約、TNM分類(Tozukaらが100症例で検証 [2])、前立腺MRI資料
救急・当直: 救急医学テキスト、院内急変対応プロトコル、BLS/ACLSガイドライン、敗血症管理バンドル
外科・周術期: 術前中止薬リスト、麻酔科申し送りガイドライン、周術期栄養管理プロトコル
研究・論文: 読んだ論文のPDF、投稿先ジャーナルの著者ガイドライン、統計解析手法の教科書
まずは自分が最もよく開くガイドライン1本から始める。5分で「これは使える」かどうかわかる。
まとめ
- Googleアカウントでアクセス、ノートブック作成、PDF投入、質問。5分で完了
- 引用付きで回答が返るので、根拠が常に確認できる
- まずはガイドライン1本から始めて、使えると思ったらソースを増やしていく
参考文献
- Hsu CH, Hsu CL, et al. JMIR Medical Informatics. 2026;14:e78567.
- Tozuka R, Johno H, Amakawa A, et al. Japanese Journal of Radiology. 2024.
- 大塚篤司. 医師による医師のためのChatGPT入門2. 医学書院, 2024.