メインコンテンツへスキップ
16 / 24|4分で読めます

第16章 秘書としてのAI

事務は、ほぼ渡せる。「覚えておいて」を仕組みにして、頭の負荷を下げる。

まず結論:事務は、ほぼ渡せる

専門職の時間を、いちばん静かに奪っているもの。それは、事務だ。

スケジュール調整、タスクの管理、メモの整理、ちょっとした調べ物。一つひとつは小さいが、積もると、一日の相当な部分を持っていく。

そして、この層は、ほぼまるごとAIに渡せる。判断が薄く、手間だけがかかる作業だからだ。秘書を一人雇うのに近い感覚で、事務をAIに預けられる。

「覚えておいて」を、仕組みにする

私がいちばん助かっているのが、これだ。何か思いついたとき、「これ、覚えておいて」と一言いう。それだけで、やることの台帳に積まれ、翌朝のブリーフィングで、ちゃんと戻ってくる。

頭の中で「あれ、やらなきゃ」と抱えているメモを、その場で外に出せる。抱えないから、忘れないし、気も散らない。

事務の本質は、記憶と段取りだ。どちらも、外に出して仕組みにできる。

例:朝、机に向かう前に、段取りが終わっている

私の朝は、ブリーフィングから始まる。今日の予定、抱えているタスク、昨日からの引き継ぎ。机に向かう前に、もう一日の地図ができている。

これを毎朝、自分で組み立てていた頃と比べると、頭の負荷がまるで違う。考える力を、朝いちばんから、本番の仕事に回せる。

鉄則:外に出る事務だけは、最終確認

ただし、事務にも一線がある。外に出ていくものは、自分で確認する

メールの送信、予定の確定、誰かへの返信。これは第9章のブレーキ側だ。下書きまではAIにやらせていいが、送信ボタンは、自分の指で押す。相手のいる行為は、取り返しがつかない。

持ち帰り

  • 今日の雑務を一つ、AIに預けてみる(調べ物、整理、下書き)
  • 思いついたことは、その場で「覚えておいて」と外に出す癖をつける
  • 送信・確定・返信など「外に出る」事務だけは、最後に自分で確認する

次章は、ここまでの全部が、なぜ安く回るのか。コストの構造を開く。