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第18章 最小構成から始める

全部いらない。一個から。今日できる第一歩と、続けられる仕組み。

まず結論:全部いらない。一個から

ここまで、私のOSを、ねじ一本まで開けて見せてきた。司令塔と相棒、頭の使い分け、記憶、技能、ブレーキ、自動運転。

正直に言う。これを、いっぺんに揃える必要はない

私だって、最初から全部あったわけではない。一個ずつ、困ったところから足していった結果が、いまの形だ。だからあなたも、一個から始めればいい。

最初の一個は、いちばん重い雑務

どこから始めるか。基準は、第1章で書いた通りだ。「手」の側で、いちばん時間を食っている雑務。それを、最初にAIへ渡す。

人によって違う。文章の下書きかもしれないし、調べ物かもしれないし、資料作りかもしれない。毎日「これ面倒だな」と思っている、その一つだ。

小さくていい。むしろ、小さいほうがいい。一個渡して、効くと分かれば、二個目は自然に増える。

今日できる、第一歩

もっと手前から始めるなら、これだ。AIに、自分の前提を一度、文章で渡す(第7章)。

自分の役割、文章の好み、避けたい言い方。これを一度伝えておくだけで、明日からのやり取りが変わる。準備もいらない。今日、五分でできる。

OSは、立派な設計図から始まるのではない。たった一つの「これ、もう自分でやらなくていいや」から始まる。

続けられる仕組みにする

始めたあとのコツは、一つ。効いたものだけ残す

足してみて、楽にならなかったものは、捨てる。楽になったものだけ、残して、磨く。これを繰り返すと、あなたの仕事に本当に合ったOSが、自然と立ち上がってくる。

借り物の完璧な仕組みより、自分の手で一個ずつ確かめた仕組みのほうが、ずっと長く使える。

持ち帰り

  • 「手」でいちばん時間を食う雑務を一つ選び、今日AIに渡す
  • まだ何も渡せないなら、まず「自分の前提」を文章で伝える
  • 足したものは、効いたものだけ残す。効かないものは、捨てる

次章は、その「渡し方」を磨く。同じ仕事でも、指示の解像度で、返ってくるものが変わる。