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よりよい結果を引き出す頼み方

  • レッスン 3
  • 14分

このレッスンで

終わる頃には、次ができるようになります

  • 目的・読み手・形式・制約の4つを伝えて、頼み方を具体的にできる
  • 頼みたいことを一度に全部投げず、段階を踏ませて進められる
  • 長い資料を渡したときは、根拠となる箇所を引用させて答えを確かめられる

前のレッスンでは、最初の会話の始め方と、ファイルを渡して答えを直させる流れを見ました。ここからは、同じ質問でも答えの質がはっきり変わる「頼み方」を扱います。

Claudeを何度か使っていると、返ってくる答えがどこか教科書的で、当たり障りのない一般論にとどまることがあります。原因はたいていAI側ではなく、頼み方の側にあります。

頼み方の型:目的・読み手・形式・制約を伝える

具体的な答えを引き出す頼み方には、共通する型があります。次の4つを埋めるだけで、頼み方は一気に具体的になります。

頼み方の型

1

目的

何のために使うか。誰かを説得するためか、自分の理解を深めるためか

2

読み手

誰が読むか。専門家か、初めて聞く人か

3

形式

文章か、箇条書きか、表か。長さの目安も添える

4

制約

避けたい表現、含めてほしい情報、締め切りなどの条件

この4つは、上から順番に埋める必要はありません。思いついた順に足していくだけで、頼み方は具体的になっていきます。


曖昧な頼み方とくらべると、何が違うのか

同じ仕事でも、頼み方によって返ってくる答えの手直しの量が変わります。

社内ツールの案内メールを書いてほしいとき

曖昧な頼み方

「新しい経費精算システムについて、案内のメールを書いて」

これだけだと、Claudeは書き手の意図を推測するしかありません。誰向けか、どれくらい丁寧にするか、何を強調するかが分からないまま、無難な一般論のメールが返ってきます。

型を使った頼み方

「経理部から全社員向けに送るメール。目的は来月からの経費精算システム変更を周知し、問い合わせを減らすこと。読み手はITに詳しくない社員も含む。形式はメール文で300字程度。変更点と最初にすべき操作を先に書き、専門用語は避けて」

同じ依頼でも、狙った答えに近い下書きが一度で返ってきます。

型を埋める手間はわずかですが、返ってくる答えの手直しの量は大きく変わります。


見本を見せる

言葉で説明しにくい形は、実物の見本を1つ添えるほうが早いことがあります。

書き換えて使うテンプレート
以下は先月の案内メールの例です。同じ構成・同じ丁寧さで、
今回の〔案内したい内容〕についてのメールを作ってください。

【先月の例】
件名:〇〇システムの一時メンテナンスについて
本文:いつもお世話になっております。〇月〇日に…

【今回】
〔案内したい内容を書く〕

見本を1つ渡すだけで、文体や構成をゼロから説明する手間が省けます。Claudeに「どんな見本を選ぶか」を任せず、こちらが望む形の見本を渡すのが要点です。役割設定や複数の見本を組み合わせるような、より細かい技法はプロンプトエンジニアリング基礎で扱っています。


一度に頼まず、段階を踏ませる

込み入った仕事を一文で丸ごと頼むと、Claudeは全体を一度にまとめて処理しようとして、どこか浅い答えになりがちです。複数の判断が絡む仕事は、頼む側で段階に分けたほうが、各段階の精度が上がります。

01

材料を整理させる

候補それぞれの条件を、まず箇条書きで整理してもらう

02

比較させる

整理した条件をもとに、良い点と懸念点を候補ごとに比較してもらう

03

結論を出させる

比較を踏まえて、どれを選ぶか根拠つきで答えてもらう

段階を踏ませる例:複数の案から1つを選ぶ相談

段階を分けると、途中の答えを確認しながら進められます。3段階目で見当違いの結論が出ても、原因が1段階目の材料整理にあったのか、2段階目の比較にあったのかがすぐに分かります。


しっかり考えさせたいときは、Effortを上げる

Claudeには、どれだけ時間をかけて考えるかを選べる設定があります。モデルを選ぶ場所の近くに「Effort」という項目があり、Low・Medium・High・Extra high・Maxの5段階から選べます。

日常のちょっとした質問は、Low・Mediumで十分です。答えが返ってくるのも速く、使える回数の余裕も残ります。込み入った判断が絡む相談や、複数の資料を突き合わせて考えてほしいときは、HighやExtra highまで上げると、Claudeはより時間をかけて考えてから答えます。

補足

Thinkingとの関係

一部のモデルには、考えている過程を見せる「Thinking」という設定もあります。上位のモデルでは常にオンで切り替えられませんが、それ以外のモデルではEffortとは別にオン・オフを選べます。設定の場所はEffortと同じ画面にまとまっています。

Effortを上げるほど、答えが返ってくるまでの時間は長くなります。急ぎの用件まで最大に上げる必要はありません。


長い資料は、根拠を引用させて確かめる

Claudeには、長い文章をまとめて渡せる利点があります。数十ページの資料や、これまでのやり取りを丸ごと貼り付けても、Claudeはその範囲から答えを組み立てます。

ただし、長い資料を渡したときほど、答えをそのまま信じず、根拠を確かめる一手間が効きます。

続けて送る確認のひとこと
いまの答えのもとになった箇所を、資料からそのまま引用して示してください。

この一言を添えるだけで、Claudeが資料のどこを読んで答えたのかが分かります。引用された箇所が的外れだったり、そもそも資料に書かれていない内容だったりすれば、答えを鵜呑みにせず確かめられます。人に見せる前の最後の確認として、習慣にしておく価値があります。


今日のまとめ

3行で振り返ります。

  • 目的・読み手・形式・制約の4つを伝えると、頼み方は一気に具体的になる
  • 見本を見せる、段階を踏ませる、Effortを上げるは、答えの質を上げる別々の道具
  • 長い資料を渡したときは、根拠となる箇所を引用させて確かめる

次のレッスンでは、デスクトップアプリでのチャット・Claude・Codeの関係と使い分けを見ていきます。

セルフチェック

1. 本文で紹介した「頼み方の型」に含まれる4要素の組み合わせはどれですか?

2. 込み入った仕事を一度に頼まず、段階を踏ませることの利点として正しい説明はどれですか?

3. 長い資料をもとにClaudeが出した答えを確かめる方法として、本文で紹介したものはどれですか?

SourceARTICLE
モデル・Effort・Thinkingの設定を変える

Effortの5段階の違いと、Thinkingのオン・オフができるモデル/できないモデルの違いを説明しています

WebAnthropic Support
support.claude.com/en/articles/8664678-change-the-model-effort-and-thinking-settings
SourceARTICLE
claude.aiのコンテキスト窓の大きさ

有料プランの新しいモデルは最大1Mトークンまで扱えます。長い資料を渡すときの目安になります

WebAnthropic Support
support.claude.com/en/articles/8606394-how-large-is-the-context-window-on-paid-claude-plans

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