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似たアプリがあっても作っていい理由
レッスン 2 / 9|15分で読めます

似たアプリがあっても作っていい理由

5分の軽い調査だけでいい。徹底的な競合調査は時間の無駄。「もうあるじゃん」で諦める前に知っておきたい、個人が大手に勝てる3つの場所。

このレッスンの一行サマリ

競合調査は5分でいい。それ以上やる時間があるなら、その分手を動かして作ったほうが早い。

このレッスンで終わる頃には

  • 競合調査に時間をかけない理由が分かる
  • 「すでにあるじゃん」で諦めなくていい3つの根拠を言語化できる
  • 自分のアイデアにGoサインを出すかどうか、5分で判断できる

Lesson 01の続き

前回、自分の身近な不便を3つ書き出してもらいました。

その中から「これ作りたいかも」と思えたものに、いざ取りかかろうとしたとき、ほぼ確実にこうなります。

作りたいテーマ
   ↓
Google検索する
   ↓
似たアプリが見つかる
   ↓
「もうあるじゃん」
   ↓
諦める

ここで止まる人が、たぶん全体の半分以上です。

このレッスンでは、その壁を5分で抜ける方法を扱います。


結論を先に言うと

競合調査は5分でいい。

それ以上やる時間があるなら、その分手を動かして作ったほうが早いです。

理由はShin氏も動画で言ってます。

競合がいても売れるものは売れる。プロダクトが良ければね。

これ、本当にそうで、私も何度も体感してきました。


なぜ徹底調査は時間の無駄なのか

理由は2つ。

理由1:不確実性が高すぎる

「競合10社をスプレッドシートで比較」みたいなことをやっても、出てくるのは「どこも頑張ってるな」という感想だけです。

それでGoかStopか判断はできない。なぜなら 市場で当たるかどうかは作って出さないと分からない から。

理由2:そもそも競合は「いてくれた方がいい」

これ、勘違いしやすいんですけど、

  • 競合ゼロのアイデア = ニーズ自体がない可能性が高い
  • 競合あり = そこに需要があることを誰かが先に証明してくれている

「すでにあるじゃん」は、そこに市場がある証拠 なんですよ。

「メモアプリなんて山ほどあるじゃん」 → でも新しいメモアプリは毎年生まれて、誰かが使ってる。

ちなみに、自分でGoogle検索する時間も惜しい場合は Deep Research(ChatGPT / Claude) に10〜20分まかせるのも手です。「[領域]の競合と各社の差別化ポイント、ニッチ余地を調べて」と頼むと、上位5社くらいを比較した報告が返ってきます。


個人が大手に勝てる3つの場所

「市場はある、でも大手と勝負して勝てるの?」

ここで効くのが、ソロ開発の構造的な強みです。

場所キーワード
場所11機能に尖らせるNotion → ToDoだけ/Slack → メンションだけ
場所2自分の使い方に最適化「タグ要らない」「画像1枚だけ」
場所3ニッチに振り切る「自分の専門領域だけ」「家族3人だけ」

ソロ開発が勝てる3つの場所

01

1機能特化

「○○しかできません」を価値に

02

自分最適化

最大公約数の逆を行く

03

ニッチ振り切り

狭いほど強い

場所1:1機能に尖らせる

大手のサービスは「全部入り」を目指します。

Notionは何でもできるけど、何かに特化はしてません。Slackは全部の連絡を集約するけど、特定のシナリオに最適化はされてません。

ソロ開発の強みは 「○○しかできません」 が言えること。

例:

  • 「Notionの中の、ToDoリストだけ」を、もっと使いやすく
  • 「Slackの中の、自分宛メンションだけ」を、リスト形式で見せる
  • 「ChatGPTの中の、メールの下書きだけ」を、自分の書き方で

「全部はできないけど、これだけは誰よりも気持ちいい」が、ソロ開発の勝ち筋です。

場所2:自分の使い方に最適化

大手のサービスは、最大公約数 を狙います。誰にでもそれなりに使えるけど、誰にも完璧にはハマらない。

ソロ開発はその逆ができます。最小公倍数(自分1人)に完全に最適化できる。

例:

  • メモアプリで「タグ機能は要らない、日付ごとに並ぶだけでいい」
  • ToDoで「期限管理は要らない、やるかやらないかだけ」
  • カレンダーで「家族3人の予定だけ、シンプルに横並び」

「他の人には不便かもしれないけど、自分には最高」、これが市販品では絶対に作れない領域です。

場所3:ニッチに振り切る

大手は マスを狙う必要がある。だからニッチには手を出せません。

ソロ開発は逆に、狭い領域に振り切れる。

例:

  • 「PubMed検索で、自分の専門領域のレビューだけ」をピックアップ
  • 「子育て世帯×港区×小児科限定」の情報サイト
  • 「読書メモだけど、自分の専門書3ジャンルに完全特化」

ニッチでも、自分が一番のユーザーなら、それだけで作る価値があります。


やってはいけない競合調査

いい調査の話をしたので、悪い調査も書いておきます。

やりがちなぜダメか
競合10社のスプレッドシート比較時間かかるだけ、判断には繋がらない
「機能数」で勝負しようとする大手に絶対勝てない領域
「自分のアイデアの劣化版」を見つけて諦める場所1〜3の角度で見ると劣化版じゃない
「儲かりそう」を気にするソロ開発の出発点は「自分が使う」

モメンタムは突っ走っていいサイン

調査して「微妙だな」と思ったら、進めない方がいいです。直感は当たります。

逆に、調査しても 「いや、それでも作りたい」 というやる気が消えなかったら、そこで止まらず突っ走ってください。

これは Shin氏もスタートアップ用語として「モメンタム状態」と呼んでます。

最初の立ち上がりの時ってすごいやる気に満ちてるので、そのやる気に満ちてるってことは、それは自分の今までの経験上、直感的にいけるって思ってるんですよ。

直感が「いける」と言っているなら、競合調査の結論に関係なく、走り出す価値があります。


5分でGoサインを出すチェックリスト

実際に5分でやる調査の中身です。これだけで十分。

□ Google検索で「[キーワード] アプリ」で1ページ目を眺める
□ App Storeで「[キーワード]」を検索(スマホアプリの場合)
□ 上位3つの「足りないところ」を1行ずつメモ
□ 「自分なら、その足りないところを埋められそうか」を自問
□ 「競合がいても作りたい」気持ちが残ってるか自問

5分。タイマーかけてください。

5分で 「作りたい」が残ってる なら、Goです。次のレッスンに進む。


今日の宿題

Lesson 01で書き出した3つの不便から、1つだけ選んで 5分の競合調査をしてください。

  • 上のチェックリスト5項目をやる
  • メモは1行ずつでOK
  • 結論:「やる / やらない / 別の不便にする」を決める

決めたら、その1つのアイデアが、次のLesson 03(MVP開発)の題材になります。


次のレッスン予告

「これでいく」が決まったら、いよいよ手を動かす段階です。

次のLesson 03は MVP開発:「最小機能だけで作る」を扱います。続くLesson 04で、PubMed APIで実装する手触りまで一気に進みます。ここで初めて、CLI・APIが登場します。

完成したらお知らせします。


明日のアクション

今日の宿題は5分

Lesson 01で書き出した3つの不便から、1つだけ選んで以下を5分でやる:

  1. Google検索で「[キーワード] アプリ」を見る
  2. 上位3つの「足りないところ」を1行ずつメモ
  3. 「自分なら埋められそうか」自問
  4. 「それでも作りたい」気持ちが残ってるか自問

タイマーをかけて、5分で結論を出してください。「やる / やらない / 別の不便にする」のどれかに着地できればOKです。

「やる」を選んだそのアイデアが、次のLesson 03でMVPとして形になります。