第2回 MCPとは何か ─ 用語と全体像
「ある種の部下を呼び出す」
梶谷健人氏は、Claude Codeのエージェント機能をこう表現しました。
ある種部下として、自動で呼び出してこういうのを作ってくれる、みたいな感じ
単純にAIに質問するのではなく、実際に何かを実行する存在として呼び出す発想が、MCPを理解する出発点です。
Claude Codeの「デフォルトの限界」
Claude Codeの「デフォルトの限界」
コードを書く
文章を要約する
ファイルを作る・編集する
ターミナルコマンドを実行する
Notionのページを更新する
Googleカレンダーに予定を入れる
PubMedで論文を検索する
Slackにメッセージを送る
データベースに問い合わせる
この「デフォルトではできないこと」をできるようにするのが、MCPです。
MCPとは何か
MCP(Model Context Protocol)とは、ClaudeなどのAIに外部ツールへのアクセス権を渡す仕組みです。直訳すると「モデルにコンテキストを渡すプロトコル(約束事)」ですが、本質は1行にまとまります。
Claudeに「この道具を使っていい」という許可を渡す仕組み
レストランの仕入れ業者に例えると
いけとも氏の比喩を借りると、レストラン(Claude Code)は食材を自分では仕入れられず、仕入れ業者と契約して初めて手に入ります。
| 登場人物 | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| レストラン | Claude Code | あなたが話しかけるAI |
| 仕入れ業者 | MCPサーバー | Notion・PubMed・Slack |
| 仕入れ品 | データ・操作権限 | ページ内容・論文・メッセージ |
MCPを繋ぐとは、この契約を結ぶことです。業者が増えるほど、作れる料理の幅が広がります。
MCPの3つの登場人物
MCPの3つの登場人物
MCPクライアント
Claude Code側
MCPサーバー
外部ツールへの橋渡し役
ツール(Tool)
MCPサーバーが提供する個別の機能
MCP接続の仕組み
Claude Codeへの接続は、設定ファイルに1〜3行追記するだけです。
claude mcp add notion
または設定ファイル(~/.claude.json)に直接書く方法もあります。
{
"mcpServers": {
"notion": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@notionhq/notion-mcp-server"],
"env": {
"NOTION_API_KEY": "your_key_here"
}
}
}
}
一度繋いだら、Claude Codeが起動するたびに自動で接続します。
確認したいのは3点だけです。サーバー名が1つあること、起動する command が書かれていること、必要な引数や環境変数がまとまっていること。この形が見えたら、次は「追加して、確認する」流れに進みます。
代表的なMCP一覧
使える頻度が高い順に整理しました。
ページ読み書き・検索・データベース操作
メッセージ送信・チャンネル操作
予定の追加・変更・確認
メール読み書き・送信
論文検索・要約
リアルタイム検索
データベースのクエリ・操作
アクセスデータ取得・分析
検索ワード・SEOデータ
Issue管理・PRレビュー
MCPの種類:公式・コミュニティ・自作
MCPの3つの出所
公式MCP
サービス提供会社が作ったもの
コミュニティMCP
開発者がGitHubで公開しているもの
自作MCP
自分の業務に特化した機能を作る
MCP探しの場所
すでに何百ものMCPが公開されています。
- MCP.so ─ MCP検索エンジン
- Awesome MCP Servers ─ GitHub上のまとめ
- Anthropic公式サイトのMCPカタログ
「PubMed MCP」「Notion MCP」のように、使いたいツール名 + MCP で検索すると見つかります。
注意:MCPはインターネットを通る
MCPを使うと、Claude Codeが外部サービスに接続し、インターネットを通してデータをやりとりします。
患者の氏名・ID・所見、自分の認証情報(パスワード・APIキー)は、MCPを通じて外部に送らないことが原則です。
セキュリティの詳細は Lesson 07 で扱います。 今は「繋いだら外部と通信している」という意識を持っておくだけで十分です。
演習:自分が繋ぎたいMCPを3つ挙げる
Lesson 01 で書き出した「手作業コスト」を見返してください。
その手作業を減らすために、どのMCPが使えそうでしょうか。 3つ以内で、具体的なMCPの名前を書いてみてください。
書いたものが、Lesson 03〜04での実装ターゲットになります。