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レッスン 6 / 8|11分で読めます

5つの神連携(コネクター/MCP/API/CLI/ブラウザ)

Claudeに外部ツールを繋ぐ方法は5種類ある。レストランの仕入れ業者の比喩で整理し、自分の業務に合う経路を選べるようになる。

Vibe Coding Level 301 連携編

第6回 5つの神連携(コネクター/MCP/API/CLI/ブラウザ)

このレッスンで終わる頃には

  • 連携の5経路(コネクター・MCP・API・CLI・ブラウザ)の違いが説明できる
  • 自分のやりたいことに、どの経路が向いているかを判断できる
  • いけとも氏の「レストランの仕入れ業者」比喩の意味が腹落ちしている

「仕入れ業者の種類」

いけとも氏はMCPとAPI連携の違いを、レストランの比喩で説明しています。

レストランの仕入れ業者には、野菜専門の業者、肉専門の業者、調味料の業者と種類がある。それと同じで、Claudeに外部情報を渡す方法にも種類があります

Claude(レストラン)が仕事をするために必要な「食材」は、5種類の業者ルートで届けられます。


5つの連携経路

#経路代表例難易度強み
1コネクターZapier・Make★☆☆ノーコード、直感的
2MCPNotion・PubMed★★☆リアルタイム、双方向
3API自前HTTP★★★自由度が高い
4CLIシェル・スクリプト★★☆自動化・バッチ処理
5ブラウザComputer Use★★★APIがないサービスにも

1. コネクター(Zapier・Make)

何ができるか

ZapierやMakeは、AのアプリとBのアプリを繋ぐノーコードツールです。

「Notionにページが追加されたら、Slackに通知する」 「Googleフォームに回答が来たら、スプレッドシートに記録する」

こういった自動化を、コードなしでドラッグ&ドロップで設定できます。

Claudeとの連携

ZapierはClaude連携機能を持っています。

例:Google FormへのURLを受け取ったら、Claudeに要約させて、Slackに投稿する。

医療版の例:患者さんが事前問診フォームに回答 → Claudeが要約 → 担当医のSlackに「本日の新患、要点はこちら」として届く。

向いている場面

  • 「AのアプリからBのアプリへ」という決まったフロー
  • コードを書きたくないとき
  • 月に数回しか動かさないような、軽いルーティン

向いていない場面

  • リアルタイムに複雑な判断が必要なとき
  • Claudeとの双方向の対話が必要なとき

2. MCP(Model Context Protocol)

Lesson 02〜04で詳しく扱いました。 ここでは位置づけを整理します。

何ができるか

ClaudeとNotionやSlackやPubMedを、リアルタイムで双方向に繋ぎます。

コネクターとの違いは「双方向性」です。 Claudeが外部ツールから情報を取得し、書き込み、更新できます。

向いている場面

  • 「調べて→保存して→通知して」のような複数ステップを一発で
  • 会話の流れに応じて、AIが判断して外部ツールを使いたいとき
  • NotionやSlackのような「公式MCPがあるツール」との連携

向いていない場面

  • 公式MCPがないツールとの連携(→ API or ブラウザ経路へ)
  • 大量のデータを高速で処理する用途(→ CLI or APIが適切)

3. API(Application Programming Interface)

何ができるか

APIとは、外部サービスが用意している「プログラム向けの窓口」です。

たとえば、国立国会図書館のAPIに問い合わせると、本の情報が取得できます。 気象庁のAPIに問い合わせると、天気データが取れます。 厚労省のAPIに問い合わせると、医薬品情報が取れます。

Claude Codeとの連携

Claude Codeにこう頼みます。

Pythonで厚労省の医薬品DBのAPIを叩いて、
「アセトアミノフェン」の添付文書情報を取得するスクリプトを作って

Claudeがコードを書き、実行します。 APIの認証(APIキーの設定など)は必要ですが、コードはClaudeが書きます。

向いている場面

  • 公式MCPがないが、APIは公開されているサービス
  • 大量データの取得・処理
  • 自分で細かく制御したいとき

医療での活用例

  • 厚労省・PMDA・国立医薬品食品衛生研究所などの公的APIから薬剤情報取得
  • 病院の電子カルテシステムが外部API公開している場合の連携(要セキュリティ確認)
  • MedlinePlus API(米国向けだが、英語の患者教育情報に有用)

4. CLI(コマンドラインインターフェース)

何ができるか

ターミナルで実行するコマンドやスクリプトと、Claude Codeを組み合わせます。

たとえば:

  • 毎朝決まった時間にスクリプトを走らせる(cron)
  • ファイルが増えたら自動で処理する(watch)
  • バックアップを自動で取る

Claude Codeとの連携

Claude Codeはターミナルコマンドを実行できます。 「毎朝8時に、PubMedで昨日のCI/CDニュースを検索してファイルに保存するcronを設定して」とClaudeに頼めば、cron設定まで書いてくれます。

向いている場面

  • 定期的なバッチ処理
  • ファイル操作・変換の自動化
  • 複数のスクリプトを組み合わせたパイプライン

医療での活用例

  • 毎週月曜に特定のキーワードのPubMed新着をチェックしてNotionに保存
  • 学会スライドのPDFをフォルダに入れたら自動で要約

5. ブラウザ(Computer Use・Playwright)

何ができるか

ClaudeがWebブラウザを操作します。 APIがないサイト、ログインが必要なページ、複雑なフォームにも対応します。

Anthropicは「Computer Use」という機能でこれを実装しています。

具体例

  • 電子カルテシステムの特定画面から情報を取得(要セキュリティ評価)
  • Webフォームへの入力作業を自動化
  • スクリーンショットを撮ってClaudeに分析させる

向いている場面

  • APIが存在しない、または非公開のサービス
  • GUIベースの操作を自動化したいとき

医療での注意事項

電子カルテ・医療システムへのブラウザ自動操作は、病院の情報管理規定や契約条件を必ず確認してください。 患者情報を扱うシステムへの自動操作は、セキュリティ評価なしには進めないことを原則とします。 個人PCでのブラウザ自動化(たとえばPubMedの閲覧)は問題ありません。


5経路の選び方

自分のやりたいことを、この質問で絞ります。

質問1:対象サービスに公式MCPはあるか? → あればMCP経路が最も簡単

質問2:公式APIが公開されているか? → あればAPI経路かCLI経路

質問3:コードを書かずに繋ぎたいか? → コネクター(Zapier・Make)が向く

質問4:APIもなく、Webサイトから直接取りたいか? → ブラウザ経路(難易度高め)

医療職の多くのケースは、MCPかコネクターで解決できます。 APIとブラウザは、それでは対応できない場面の選択肢です。


組み合わせの例:医療版ワークフロー

5経路を組み合わせると、こういう自動化ができます。

例:学会発表サポートパイプライン

  1. PubMed MCP → 論文検索・要約
  2. Notion MCP → 要約をページに保存
  3. Google Calendar MCP → 発表日をカレンダーに登録
  4. CLI(cron) → 毎週月曜に新着チェックを自動実行
  5. Slack MCP → 新着があれば「今週の新着論文」をチームに通知

全部繋ぐと、毎週月曜の朝に自動で動いて、チームのSlackに通知が届きます。 自分がやることはゼロです。


まとめ

  • コネクター:ノーコードで直感的、定型的な一方向フロー向け
  • MCP:リアルタイム双方向、Notionや公式ツールとの連携に最適
  • API:自由度が高い、公的DBや外部サービス連携に
  • CLI:バッチ処理・定期実行に
  • ブラウザ:APIがない場合の最終手段

まず MCP かコネクターで始めて、物足りなくなったら API や CLI に進むのが現実的な順序です。

次は Lesson 07。連携を広げるほどセキュリティの問題が出てきます。医療情報をどう守るかを整理します。


演習:自分のワークフローを5経路で分類する

Lesson 01で書き出した「手作業コスト3つ」を見返してください。

それぞれについて、どの連携経路が使えるかを考えてみます。

手作業コスト使えそうな経路
(書き出したもの1)MCP / API / コネクター / CLI / ブラウザ
(書き出したもの2)
(書き出したもの3)

このテーブルを埋めるだけで、次のステップが見えてきます。