このレッスンで終わる頃には
- 毎回「私は総務で、こういう文体で...」と説明しなくて済む状態を作れる
- 自分用のクセを全部覚えさせておく場所ができる
毎回の自己紹介、めんどうじゃない?
Claudeに何か頼むたびに、こういう前置きしてませんか?
私は総務で、新人向けの社内サイトを作ってます。
やさしい日本語で書いてください。専門用語は避けて...
1回ならいい。でも、次の日にはまたゼロから説明しなきゃいけない。Claudeは記憶を持たないので、毎回「はじめまして」状態。
これ、しんどい。
解決策: CLAUDE.md という紙に書いておく
CLAUDE.mdは、ただのテキストファイル。
これをフォルダに置いておくと、Claudeが起動時に真っ先に読んでくれる。「あ、この人は総務で、こういう文体が好きなんだな」と最初から把握した状態でスタートする。
新しいスタッフに渡す「業務マニュアル」みたいなもの、と思えばいい。
補足
ただのテキストです
特別な形式もいらない、エラーも出ない、好きなタイミングで書き換えられる。気軽に試して、気づいたら書き足す、で全然いい。
書く場所は3つある
ここがちょっとややこしい。でも慣れれば「あー、そういうことね」ってなる。

| どこ | 何を書く | いつ効く |
|---|---|---|
1. グローバル ~/.claude/CLAUDE.md | 自分の基本情報・クセ | Claudeを起動する全ての時 |
| 2. プロジェクト設定(CoWork画面) | その業務のフォーマット | そのプロジェクトを開いた時 |
3. フォルダの中に置く CLAUDE.md | その案件だけの情報 | そのフォルダで作業した時 |
上から順に読まれて、全部積み重なる。矛盾しなければ全部効く。
補足
正確には5段階ある
実務で使うのはこの3つで十分ですが、公式の仕様はもう少し細かい。グローバル(~/.claude/CLAUDE.md)、プロジェクト直下の./CLAUDE.md(チームで共有・Git管理)、./CLAUDE.local.md(自分専用・Git管理から外す)、モノレポの親フォルダ(自動で読み込まれる)、作業対象の子フォルダ(そこに触れた時だけ読み込まれる)の5段階です。まずは3つの感覚で始めれば十分で、必要になったときに残り2つを足せばいい。
まず1番(グローバル)から
全部に効くから、ここを書くのが一番効率がいい。
場所
- Mac:
~/.claude/CLAUDE.md - Windows:
C:\Users\あなたの名前\.claude\CLAUDE.md
「そんなフォルダない」って? 大丈夫、Claudeに頼めば作ってくれる。
Claudeに作ってもらう
新しいチャットで、こう頼む。
グローバルのCLAUDE.mdを作って。場所は ~/.claude/CLAUDE.md で。
中身はこんな感じで書いておいて:
- 話し方は丁寧だが簡潔に
- 私は総務で、プログラミング経験はゼロ
- Pythonを使う時は必ずUVを使う(PCを汚したくないので)
- 機密情報や取引先の情報は絶対に外部送信しない
これで1つできた。一度作ってしまえば、全セッションに効く。
何を書いておくといい?
| カテゴリ | 例 |
|---|---|
| 自己紹介 | 「総務担当」「社内サイトを作ってる」「プログラミング初心者」 |
| 文体 | 「丁寧だが短めに」「専門用語は日本語優先」 |
| 仕事のクセ | 「迷ったら先に確認してほしい」「エラーはそのまま見せて」 |
| ガード | 「機密情報は絶対に外に出さない」「APIキーは .env に」 |
2番(プロジェクト設定)
前のレッスンで触った「プロジェクト指示」のこと。
ここにはその業務固有のフォーマットを書く。例: 「企業調査は社名・所在地・事業内容・ニュースの4点で」「資料要約は3行まで」。
プロジェクトごとに変わる細かいところはここ、って分担。
3番(フォルダの中のCLAUDE.md)
一番細かい単位。そのフォルダで作業する時だけ効く。
例えば「新人向け社内マニュアルサイト」を作るフォルダなら、中身はこんな感じになる。
# 新人向け社内マニュアルサイト
## このサイトについて
新人が社内制度を調べるためのサイト。
読者は業界知識のない新人。
## ルール
- 小6にわかる日本語
- 専門用語は必ず( )で説明を添える
- 略語は使わず正式名称で
- 末尾に「不明点は必ず担当部署に確認してください」
- ファイル名は英語の小文字とハイフン
これだけで、そのフォルダで書いた文章が勝手にこっちの希望通りになる。
書き方
Finderで普通にテキストファイルを作って、CLAUDE.md という名前で保存するだけ。ターミナル派ならこう。
cd ~/my-onboarding-site
touch CLAUDE.md
open CLAUDE.md


補足
複数のCLAUDE.mdをまとめて読ませる
@path/to/fileという書き方をCLAUDE.mdの中に置くと、そのファイルの中身をその場で読み込んでくれます(@import構文)。共通のルールを1箇所にまとめておいて、複数のCLAUDE.mdから呼び出したい時に使います。
ビフォーアフター
試してみると、効いてるのが一発で分かる。
CLAUDE.md がある状態でこう聞く:
有給休暇について新人向けの説明ページを作って
→ やさしい日本語で、かっこ書きで専門用語を説明して、末尾に「担当部署に確認」が入ってる。
次に CLAUDE.md を外して(ファイル名を一時的に CLAUDE.md.bak に変えるだけ)、同じ質問をすると:
→ 専門用語が混ざる、注意書きが抜ける、業界人向けの硬い文体になる。
この違いが、毎回ちゃんと指示しないといけないストレスの正体。
PROGRESS.md: 続きから再開する仕組み
CLAUDE.mdでカバーできない問題が1つ。
「昨日はどこまでやったっけ?」
Claudeはセッションが変わると、前にやってたことは覚えてない。なので、プロジェクトが数日続く場合、毎回「昨日の続きから」が難しい。
答えは、作業日記を書かせること。フォルダに PROGRESS.md を置いて、作業するたびにここを更新してもらう。
グローバルCLAUDE.mdに一文足しておく
- 作業経過は PROGRESS.md に追記する
- 新しいタスク開始時は、まず PROGRESS.md を読む
これで、Claudeが毎回 PROGRESS.md を読んで続きから始めてくれる。
PROGRESS.md の中身(例)
# PROGRESS
## 2026-04-24
- 有給休暇ページのドラフトできた
- 次: 出張申請ページを着手
## 2026-04-23
- サイト全体の構成見直し
- CLAUDE.mdに「略語は使わず正式名称で」追加
数日後に続きを再開する時、「今PROGRESS見てから取りかかって」とだけ言えば、ちゃんとキャッチアップしてくれる。
視点
地味だけど一番効くやつ
長い案件ほどこれが効く。「どこまで進んだ?」と自分でも忘れる時に、PROGRESS.md が救ってくれる。中規模以上の仕事では、僕は必ず入れてます。
迷ったらグローバルに書く
同じルールを「グローバルにも書くべき?プロジェクトにも書くべき?」と迷ったら、グローバルでいい。
グローバルは全部に効くので、書いて損はしない。細かすぎると感じたら後から他の層に移せばいい。最初は雑でOK。
何を入れて、何を入れないか
書き足していくと、そのうち行数が膨らみます。ここで一度、基準を決めておきます。
Claude Code公式ドキュメントは、判断の仕方をこう置いています。
“For each line, ask: 'Would removing this cause Claude to make mistakes?' If not, cut it. Bloated CLAUDE.md files cause Claude to ignore your actual instructions!”
筆者訳1行ごとにこう問う。『この行を削除したら、Claudeは間違えるか』。そうでなければ削る。肥大化したCLAUDE.mdは、本当に必要な指示をClaudeに無視させる。
基準は「削除したら間違えるか」の1点だけ。読めばわかることは、削っていい対象です。
入れるもの・入れないもの
- Claudeが推測できないコマンド(社内独自の手順など)
- 標準と違うコードスタイル・命名規則
- テストの手順、動かし方
- チーム固有の作法・レビューの流儀
- 環境の癖(この環境だけの制約)
- 非自明な落とし穴(ここでハマった、を先回りして書く)
- 読めばわかること
- 標準的な慣習(言語やツールの一般的な作法)
- 詳細なAPI文書(リンクを貼れば十分)
- 頻繁に変わる情報(すぐ古くなる)
注意
肥大化は逆効果
CLAUDE.mdは長ければ長いほどいい、わけではありません。行数が増えるほど、実際に読まれ守られる指示の密度は下がります。本当に大事な1行が、周りの説明文に埋もれて無視される。「300行を超えたら分割検討」という目安は、ここから来ています。
よくある疑問
どこに置く?
フォルダ用は、そのフォルダの一番上(ルート)に CLAUDE.md をそのまま置く。
長すぎて大丈夫? 最初は10行で十分。使いながら足していって100行超えても問題なし。300行超えたら分割検討。
英語じゃないとダメ? ダメじゃない。日本語で全然読んでくれる。
グローバルを書き換えたのに反映されない Claudeを一度閉じて、もう一度開く。起動時にしか読まない仕様。
まとめ
- グローバル
~/.claude/CLAUDE.mdに、自分の基本情報・クセを書く - プロジェクト設定には、業務のフォーマット
- フォルダの中の CLAUDE.md には、その案件固有の情報
- PROGRESS.md で続きから再開できるようにする
これだけで、Claudeはあなた専用のアシスタントになる。
次のレッスンはツールとパーミッション。「このファイル触っていい?」って聞かれる、あの画面の話。

グローバル/プロジェクト/フォルダの3層メモリの公式仕様。インポートや@記法など、深掘りしたくなったらここ
明日のアクション
やってみる順番:
~/.claude/CLAUDE.mdを作って、自分のこと3行(仕事・文体の好み・嫌いなこと)を書く- 今やってる案件のフォルダに
CLAUDE.mdを置いて、この案件だけのルール5つを書く - 同じフォルダに空の
PROGRESS.mdを作って、「作業経過はここに追記して」とClaudeに伝える
1タスク回して、PROGRESS.md が更新されるか見てみてください。
