実践:最初のWebアプリを作る
全部つなげる
7つのレッスンで触ってきたもの。ターミナル、Claude Code、CLAUDE.md、Git、GitHub、Vercel。
このレッスンでは全部つなげる。1つのWebアプリをゼロから作って公開するまでを一気にやる。
作るのは患者向けの情報ページ。トップ、疾患情報、よくある質問の3ページ構成。
手順1: プロジェクトフォルダを作る
ターミナルを開く。
$mkdir ~/patient-info-site$cd ~/patient-info-site
手順2: CLAUDE.mdを作る
指示を出す前にCLAUDE.mdを書く。テキストエディタでもClaude Codeでもいい。
$cat << 'EOF' > CLAUDE.md# 患者向け情報サイト## このプロジェクトについて小児科外来の保護者向け情報サイト。スマホで見やすいデザインにする。## 技術スタック- Next.js(App Router)- TypeScript- Tailwind CSS## デザイン方針- 清潔感のある白基調のデザイン- スマホファーストで、文字は大きめに- 保護者が片手でスクロールしやすいレイアウト## ページ構成- トップページ: サイトの説明と各ページへのリンク- 疾患情報ページ: よくある子どもの病気の説明- よくある質問ページ: 外来でよく聞かれる質問と回答## 注意事項- 医療情報は一般的な内容にとどめ、「必ず医師に相談してください」の注記を入れる- 個人情報は一切含めない$EOF
手順3: Claude Codeにアプリを作ってもらう
Claude Codeを起動して、こう伝える。
$claude
CLAUDE.mdを読んで、この仕様どおりに3ページの患者情報サイトを作って。
Next.jsで、デザインはシンプルで清潔感のあるもの。
トップページ、疾患情報ページ、よくある質問ページの3つ。
Claude Codeがファイルを次々に作っていく。初期設定、ページ、スタイル。全部自動。数分待つ。
完成したら動作確認。dev serverの起動を聞いてくるかもしれないけど、聞いてこなければこう伝える。
開発サーバーを起動して、ブラウザで確認させて
http://localhost:3000 をブラウザで開く。サイトが表示される。3つのページを行き来してみよう。
手順4: 修正を依頼する
最初から完璧じゃなくていい。気になったところをそのまま伝える。
FAQにもう2つ項目を追加して。
「夜間に熱が出たらどうすればいいか」と
「薬を飲ませるタイミング」について。
色をもう少し落ち着いたトーンにして。
今の青が少し明るすぎるから、もう少しグレーがかった青にしてほしい。
トップページのタイトルを「○○小児科 保護者向け情報ページ」に変えて
修正のたびにブラウザを更新して確認。納得いくまで何度でもやり取りしていい。
修正依頼のコツ
「もっとよくして」のような曖昧な指示より、「文字サイズをもう少し大きくして」「この色をもう少し暗くして」のような具体的な指示のほうが、思い通りの結果になりやすい。見たままを言葉にすればいい。
手順5: Gitでコミットする
いい感じになったらGitで保存。
$git init$git add .$git commit -m "患者向け情報サイトの初版を作成"
手順6: GitHubにpushする
GitHubにリポジトリを作ってpush。
$gh repo create patient-info-site --public --source=. --push
これ1つでリポジトリの作成からアップロードまで全部終わる。
ghコマンドが使えない場合
ghコマンドが見つからないというエラーが出る場合は、GitHub CLIがインストールされていない。Claude Codeに「GitHub CLIをインストールして」と伝えれば、手順を教えてくれる。
手順7: Vercelでデプロイする
前のレッスンで作ったVercelアカウントでログイン。
- https://vercel.com にログイン
- Add New... から Project
- patient-info-site を Import
- Deploy
1分ほどでURLが発行される。
https://patient-info-site.vercel.app
開いてみよう。自分が作った患者向け情報サイトがネット上で動いている。
振り返り: やったこと
整理する。
フォルダを作った。CLAUDE.mdで仕様を書いた。Claude Codeに指示してアプリを作った。会話で修正した。Gitで記録した。GitHubに保存した。Vercelで公開した。
これがWeb開発の全工程。プログラミングを一行も書かずに完了した。
医師用CLAUDE.mdテンプレート
今後、自分のプロジェクトを始めるときに使えるテンプレートを載せておく。コピーして、自分のプロジェクトに合わせて書き換えればいい。
# プロジェクト名
## このプロジェクトについて
(何のためのアプリか、誰が使うか、を2-3行で書く)
## 技術スタック
- Next.js(App Router)
- TypeScript
- Tailwind CSS
## デザイン方針
- (色のトーン、雰囲気、参考にしたいサイトがあればURL)
- スマホファーストで設計する
- (特に気をつけたいこと)
## ページ構成
- (必要なページを箇条書きで書く)
## 機能
- (あれば書く。なければこのセクションは消していい)
## 注意事項
- (絶対に守ってほしいルールを書く)
- 患者の個人情報は一切含めない
- 医療情報には「医師に相談してください」の注記を入れる
ポイントは、技術的なことはClaude Codeに任せること。自分が書くのは何を作りたいか、誰のためか、どんな見た目がいいか。技術スタックの部分はそのまま使い回して問題ない。
この先に何があるか
Step 1はここまで。Claude Codeを使ってWebアプリを作り、ネットに公開するところまでできるようになった。
Step 2(準備中)ではもう一段進む。MCPでClaude Codeを外部サービス(Googleカレンダー、Notion、データベースなど)とつなぐ方法。複数のAIエージェントを組み合わせる方法。APIで他サービスとデータをやり取りする方法。
ただ、まずは今の知識で何か作ってみてほしい。レッスン1で書き出したアイデア、覚えているだろうか。あれを今なら実際に形にできる。
最後に
8講前のあなたは、ターミナルすら開いたことがなかった。今、あなたは自分で作ったWebアプリをインターネットに公開している。この先、どんなアイデアでも形にできる土台が、もうあなたの手の中にある。
明日のアクション
レッスン1で書き出した「こんなツールがあったら」というアイデアを、このレッスンと同じ手順で実際に作ってみてください。CLAUDE.mdを書くところから始めて、Vercelでデプロイするところまで。途中で詰まったら、Claude Codeに「うまくいかない。こういうエラーが出ている」と伝えれば、助けてくれます。