メインコンテンツへスキップ
スマホから仕事を投げる(Dispatch)
レッスン 8 / 10|15分で読めます

スマホから仕事を投げる(Dispatch)

業務中にふと思いついた「あれ後でやろう」を、その場でスマホから投げる。帰ったら結果が揃ってる。

このレッスンで終わる頃には

  • 業務時間中・通勤中・移動中にスマホから仕事を投げられる
  • 帰宅するころにはもう結果が出てる、という体験ができる
  • 機密情報の扱い・バイパスとの組み合わせの注意点が身につく

このレッスンで作るもの


業務中、「あ、あれ後でやろ」って思うやつ

業務の合間とか、電車の中とか、こんなこと思いません?

  • 「新しい取引先の〇〇、後で社内規定を確認しとこ」
  • 「講演資料、誤字チェック出発前にやっておきたかった」
  • 「社外発表の想定質問、考えとこと思ったのに忘れた」

その場で思いついたタイミングで投げられれば忘れないのに、PCの前じゃないから、後回し→忘れる。

これを解決するのがDispatch(ディスパッチ)。

スマホから家のPCに仕事を投げる図。電車内のスマホから自宅PCのClaudeへ指示が飛ぶ
スマホは指示棒、実行は家のPC。リモコン感覚でAIが動く

何ができる?

スマホのClaudeアプリから、家のPCに向かって仕事を投げる機能。

要はリモコン。スマホが指示棒、作業は家のPCでする。

SourceVIDEO
動画の該当箇所(21:24〜)

いけともさんが実演しているところ。実際の画面遷移が見られる。

WebYouTube / いけとも
youtube.com/watch

仕組み

ポイントはPCが起動してること、スリープしないこと。これだけ守れば動く。


設定(5分)

1. PC側

Claudeアプリを開く。メニューからDispatchを押すと、ON/OFFのトグルがある。ONに。

2つ設定項目が出る:

  • 「コンピューターをスリープさせない」 → ON にしておく
  • 「Chromeをインストール」 → Web操作も任せるなら入れる

ONにすると「このPCでDispatchアクティブ」と表示される。

2. スマホ側

ClaudeのスマホアプリをインストールしてWebログイン。

Claude by Anthropic の App Store ページのスクリーンショット
App Store の Claude アプリ。スクリーンショットに「Talk to your desktop from your phone」とDispatchの実例が出ている
SourceARTICLE
iOS:Claude by Anthropic(App Store)

iPhoneでDispatchを使うならまずここから。無料。

WebApp Store
apps.apple.com/app/claude-by-anthropic/id6473753684
SourceARTICLE
Android:Claude(Google Play)

Androidで使う場合。Pixel・Galaxy・Xperia等で動作確認済み。

WebGoogle Play
play.google.com/store/apps/details

PCと同じアカウントでログイン。これ大事。

3. 接続

スマホアプリでDispatchタブを開く。さっきONにしたPCが「接続可能」として出てくる。タップして繋ぐ。

4. 投げてみる

スマホのチャットに、普通に日本語で:

iPhone Claude App
$

今日の業界ニュースサイトで新着記事を3本まで要約して、Desktop/research/news-today.md に保存しておいて

家のPCで実行中...
(数分後) 完了 → 通知
Claude Desktop の入力欄に、日付確認とファイル保存を依頼し、機密情報や実データを含めないよう明示している画面
最初の練習は、日付確認とファイル保存くらいの小さい指示でいい。機密情報を入れない一文まで明示しておく
PC側のClaude Desktopに指示が届き、実行へ進む実画面。Dispatchは「スマホで書く、PCで動く」と覚える

エンター。家のPCで動き始める。終わったらスマホに通知。


働く人の使いどころ、リアル例

「あ、これやっときたい」と思った瞬間に投げる。帰宅して開くと、もう結果が揃ってる。

注意

機密情報は絶対NG

Dispatchで送ったテキストもクラウドを通ります。

  • 氏名、生年月日、契約書番号、商談メモ → 絶対に入れない
  • 業界・案件の一般論 → OK
  • 「A社、契約金額3000万円、解約検討中」みたいな詳細 → 個人や取引先を特定できるリスクあり、避ける

匿名化しても、取引先との関係とか背景情報から特定される可能性はあるので、ガチで気をつけて。


気をつけるところ


番外編: PCを閉じていても動かしたいなら

Dispatchは、家のPCが起動していることが前提です。PCがスリープすれば、そこで止まります。

PCの電源をいちいち気にせず自動化したいなら、Routineという別の機能があります。Anthropicの説明によると、Routineは指示・リポジトリ・連携ツールをひとまとめにして、Anthropicが管理するクラウド上で自動実行する仕組みだとされています。動く場所が手元のPCではなくクラウド側にあるので、PCの電源を切っていても、スリープしていても、実行は止まりません。

ただし、乗り換える前に知っておくべき罠が1つあります。

VoicesDOCUMENTATION

Cowork sessions and cloud sessions, including routines, don't read ~/.claude/skills/ on your machine. ... If a skill exists only in ~/.claude/skills/ on your machine, Claude Code reports that the skill was not found when a routine invokes it, because each routine run starts as a fresh remote session.

筆者訳

Coworkセッションとクラウドセッション(Routineを含む)は、あなたのマシンの~/.claude/skills/を読まない。……スキルがあなたのマシンの~/.claude/skills/にしか存在しない場合、Routineがそのスキルを呼び出すとClaude Codeは『スキルが見つからない』と報告する。Routineの実行は毎回、まっさらな新しいリモートセッションとして始まるからだ。

Claude Code公式ドキュメントSkills in Cowork and cloud sessionscode.claude.com/docscode.claude.com/docs/en/skills

前のレッスンで作った /daily-schedule は、あなたのPCの ~/.claude/skills/ に置かれています。これをそのままRoutineに持ち込もうとすると、見つかりません。Routineは毎回新しいリモートセッションとして立ち上がるため、ローカルにしか置いていない設定は持ち込めないのです。

PCが起動している間だけで足りるなら、次の「裏技」で使うDispatch経由のままで十分です。PCを完全に手放したいときだけ、Routine側でスキルを作り直す必要があります。


裏技: 通勤中に朝のブリーフィングを起動

前のレッスンで作った /daily-schedule を、Dispatchから発動させる使い方:

毎朝30秒のタップで、1日の滑走路が整ってる。これは本当に時間の使い方が変わる。

この技が効くのは、PC側の ~/.claude/skills/ をそのまま読めるDispatch経由だからです。前のセクションで触れたとおり、これをRoutineに置き換えると、この /daily-schedule 自体が見つからなくなります。


まとめ

  • Dispatch = スマホから家のPCのClaudeを動かすリモコン
  • PCは起動 + スリープしない設定がマスト
  • 機密情報は絶対に打ち込まない
  • PCを完全に手放すならRoutine。ただしローカルの ~/.claude/skills/ は読めない
  • 「あ、これ後で」を、思った瞬間に投げるための仕組み

業務時間中、通勤中、移動中。PCの前にいない時間を、仕事の時間に変えられます。

次が最終回。ここから先、どこに向かうか。15講で何を得たか、次の選択肢を整理します。


明日のアクション

Claudeのスマホアプリを入れて、自宅PCとDispatch接続してみてください。

最初のお試し:

今日のAI活用の新着ニュースを3本まとめて、
Desktop/research/ai-news-today.md に保存して

帰宅した時に、ファイルができてるのを確認してみてください。「スマホで仕事投げた」感覚を1回味わうと、使い方が広がります。