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ワークフロー|ガイド

朝の回診準備ワークフロー

夜間の検査結果・イベントをAIで整理し、指導医へのプレゼンを15分で仕上げる実践ワークフロー。

Ken OkamotoKen Okamoto|2026-02-2410分で読めます
回診プレゼン研修医ワークフローSOAP

朝の回診準備ワークフロー

このワークフローが解決する課題

研修医の朝は時間との戦いです。担当患者が5-8人いれば、夜間のバイタル・検査結果・看護記録を確認し、それぞれのプランを立て、指導医に簡潔にプレゼンする準備が必要です。

従来の方法では1患者あたり10-15分かかり、6人担当なら準備だけで60-90分。AIを活用すれば、情報の構造化と整理を自動化し、1患者5分、全体30分以内に準備を完了できます。

対象

  • 初期研修医(特に内科ローテーション)
  • 後期研修医で担当患者数が多い方
  • 朝の準備に時間がかかりすぎて困っている方

ワークフロー全体像

5:30  起床
6:00  病院到着 → 電子カルテで夜間イベント確認
6:15  AI で患者サマリー整理(Step 1-3)
6:45  プレゼン練習(Step 4)
7:00  回診開始

Step 1: 夜間イベントの構造化入力(5分)

電子カルテから以下の情報をコピーし、AIに入力します。

プロンプト

以下の患者の夜間経過を整理し、朝回診用のサマリーを作成してください。

# 患者情報
- 患者ID: [匿名化ID]
- 年齢/性別: [年齢/性別]
- 入院日: [入院日](入院[X]日目)
- 主病名: [診断名]
- 現在の主な治療: [主要な治療内容]

# 夜間データ(直近12時間)
## バイタルサイン推移
[看護記録からコピー]

## 新規検査結果
[血液検査・画像検査の結果]

## 看護記録の主要イベント
[疼痛コール、不眠、転倒、発熱など]

## IN/OUT バランス
[輸液量、尿量、ドレーン排液量]

# 出力形式
以下の形式で簡潔にまとめてください:

## One-liner(1文で患者を紹介)
## Overnight Events(箇条書き、重要度順)
## 本日の検査データ(前日比で変化のあるもののみ)
## Assessment(現在の臨床的評価、改善/悪化/横ばい)
## Plan(本日やるべきこと、優先度順に3-5項目)

ポイント

  • 個人情報は必ず匿名化してから入力する
  • バイタルは数字をそのままコピーすればOK。AIが傾向を読み取る
  • 看護記録は「イベントがあった部分だけ」抜粋すれば十分

Step 2: Assessment の深掘り(3分/患者)

Step 1の出力で「横ばい」や「やや悪化」と判定された患者について、追加で考えるべきポイントをAIに聞きます。

プロンプト

上記の患者について、以下を検討してください:

1. 現在の治療が奏効していない可能性がある場合、考えるべき原因は何か(3つ)
2. 本日追加すべき検査があるか(根拠とともに)
3. 指導医から聞かれそうな質問を3つ予測し、それぞれの回答を準備

簡潔に箇条書きで回答してください。

なぜこれが有効か

  • 「指導医から聞かれそうな質問」を事前に準備することで、回診中に慌てない
  • 治療効果の評価を客観的データに基づいて言語化する訓練になる
  • 検査の追加提案は、受け身にならず自分で考える習慣づけになる

Step 3: 全患者の優先順位付け(2分)

担当患者全員のサマリーが揃ったら、回診の順番を決めます。

プロンプト

以下の担当患者リストについて、朝回診での報告優先順位を提案してください。

# 患者リスト
1. [患者A]: 肺炎Day5、CRP改善傾向、本日抗菌薬変更予定
2. [患者B]: 心不全増悪、夜間SpO2低下あり
3. [患者C]: 糖尿病教育入院Day3、経過良好
4. [患者D]: 術後Day2、ドレーン排液量増加
5. [患者E]: 退院予定、退院処方の確認のみ

# 優先順位の基準
- 臨床的緊急度(状態変化、新規問題の有無)
- 指導医の判断が必要な事項があるか
- 他科コンサルトや検査の時間制約

優先順位とその理由を1行ずつ簡潔に。

ポイント

  • 重症度だけでなく「指導医の判断が必要か」で優先度を上げる
  • 退院予定患者は最後でOK(ただし退院当日の処方確認は忘れずに)

Step 4: プレゼン練習(5分)

実際の回診を想定して、1患者2分以内でプレゼンできるか確認します。

プレゼンの型(SOAP + Action)

【One-liner】
「○○歳男性、市中肺炎Day5です」

【Subjective】
「昨夜は解熱し、咳嗽も改善傾向です。本人も楽になったと話しています」

【Objective】
「体温36.8度、SpO2 97% room air。CRP 3.2→1.8、WBC正常化」

【Assessment】
「CTRX奏効と判断、Step-down可能と考えます」

【Plan】
「AMPC/CVAへの経口切替を提案します。退院基準を満たせば明後日退院予定です」

AIでの練習方法

以下の患者サマリーを、指導医への回診プレゼン形式(SOAP、2分以内)に変換してください。
「ここが指導医から突っ込まれるポイント」も併記してください。

[Step 1で生成したサマリーを貼り付け]

応用パターン

ICU患者の場合

ICU患者はデータ量が多いため、以下を追加入力すると精度が上がります:

  • 人工呼吸器設定と変更履歴
  • 昇圧薬の用量推移
  • 鎮静スケール(RASS)の推移
  • 栄養(経腸/経静脈)の内容と目標達成度

外科ローテーションの場合

# 追加情報
- 術式: [術式名]
- 術後[X]日目
- ドレーン: [部位、性状、排液量/日]
- 創部: [発赤、浸出液、離開の有無]
- 術後クリニカルパスの進捗: [予定通り / 遅延(理由)]

チーム回診(多職種)の場合

# 追加出力要件
- リハビリ目標と進捗(PT/OTからの情報)
- 栄養状態(NST介入の有無)
- 退院調整の進捗(MSW、退院先の確保状況)
- 家族への説明状況

よくある失敗と対策

失敗パターン対策
個人情報をそのまま入力患者名・カルテ番号は必ず匿名化。習慣化するまでチェックリストを使う
データを全部入力して時間切れ「変化があったデータだけ」を入力する。正常値の羅列は不要
AIの出力をそのまま読み上げる自分の言葉で言い直す練習が必須。AI出力は「台本」ではなく「メモ」
Planが「経過観察」だけ必ず「何を、いつまでに、どの基準で判断するか」を具体化する
指導医の質問に答えられないStep 2 の「聞かれそうな質問」予測を活用。準備が自信につながる

時間短縮の実績目安

項目従来AI活用後
1患者あたりの準備時間10-15分5分
6人担当の合計準備時間60-90分30分
プレゼンの質(情報の網羅性)経験依存構造化により安定
指導医からの追加質問対応場当たり的事前予測で準備済み

安全に関する注意

  • AIが生成したAssessmentやPlanは参考情報です。必ず自分の臨床判断と照合してください
  • バイタルの異常値や急変兆候は、AI入力の前にまず主治医・上級医に報告してください
  • 電子カルテの情報を外部AIに入力する場合は、施設のセキュリティポリシーを確認してください

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