前のレッスンでは、チャンネルとDMでClaudeが誰の名前で動くかを見ました。ここからは、その違いを踏まえて「どこで頼むか」を判断する基準を扱います。
チームメイトに何かを頼むとき、私たちは無意識に場所を選んでいます。込み入った相談は1対1で、チーム全体に関わる話はチャンネルで、機微な話題は限られたメンバーだけの場所で。Claude Tagでも同じ判断が要ります。場所が変わると、誰が見られるか・Claudeが何を使えるか・学んだことがどこに残るかが変わるからです。
DM:自分だけのための仕事
DMでClaudeに話しかけると、前のレッスンで見たとおり、Claudeは自分自身のclaude.aiアカウントとして動きます。本人が普段使っている個人用のコネクタ(カレンダーやメールなど、本人が許可したもの)をそのまま使えるのが特徴です。
来週の出張準備を手伝ってください。カレンダーから移動時間を確認して、
持ち物チェックリストの下書きを作ってもらえますか。一方で、DMでのやり取りは他の誰にも見えません。人に見せる前の下書き、まだチームに共有していない相談、自分だけのルーティンにはDMが向いています。逆に言えば、同僚が引き継いだり手直ししたりできないという制約でもあります。自分が休みを取った日に、誰かがDMでのやり取りの続きを頼みたくなっても、それはできません。
公開チャンネル:チームの仕事として置く
チームの仕事はチャンネルに置きます。公開チャンネルでは、管理者があらかじめ接続したツール(社内のドキュメントや課題管理システムなど)をClaudeが使え、そこにいる誰もが依頼したり、途中で方向を修正したりできます。
公開チャンネルのもう一つの利点は、学んだことがチャンネル全体に残ることです。誰かが一度「このチャンネルでは報告は表形式で」と伝えれば、それ以降は誰が頼んでも同じ形式で返ってきます。この仕組みは次のレッスンで詳しく扱います。
非公開チャンネル:見せる相手を絞りたい仕事
人事・財務・特定の取引先対応など、限られたメンバーだけが見るべき話題には非公開チャンネルを使います。Claudeがそこで覚えたことは、そのチャンネル専用の記録として残り、ワークスペース全体で共有される記録には昇格しません。接続できるツールも、そのチャンネルのメンバーがアクセスできる範囲にとどまります。
チャンネルの境界が、そのままClaudeの境界になる、という理解で十分です。人事や財務の相談を公開チャンネルに書いてしまい、あとから慌てて削除する、といった事故を避けるためにも、最初から見せる相手を絞った場所を選んでおくのが安全です。
判断の軸:誰のための仕事か
3つの場所を比べると、判断基準は一つに絞れます。
自分だけが見る・自分だけの入力を使う仕事向け。他の人は手直しできない
チーム全員が見てよい・誰でも修正できる仕事向け。学びがチャンネル全体に残る
見せる相手を絞りたい仕事向け。学びもそのチャンネル内にとどまる
複数の場所で使えそうな依頼に迷ったら、公開チャンネルを選ぶのが基本です。同僚が引き継げる、設定が一度で全員に効く、学びがチーム全体の役に立つ、という3つの利点が同時に手に入るからです。機微な情報が混じる依頼だけ、非公開チャンネルかDMに落とします。
やってみよう
演習1:4つの依頼を置き場所に振り分ける
次の4つの依頼を、DM・公開チャンネル・非公開チャンネルのどこに置くべきか、理由とあわせて考えてみましょう。
- 週次の売上サマリをチームに共有する
- 新しいメンバーのオンボーディング資料を作る
- 人事評価コメントの下書きを整える
- 取引先への提案書の要点をまとめる
演習2:見せる相手が変わったら
演習1の(1)を、実は経営会議向けの機微な数字だと仮定して考え直してください。公開チャンネルに置いたときと非公開チャンネルに置いたときで、何が変わりますか。
今日のまとめ
3行で振り返ります。
- DMは自分だけの仕事に、公開チャンネルはチーム全員が見てよい仕事に、非公開チャンネルは見せる相手を絞りたい仕事に向く
- チャンネルの境界がそのままClaudeがアクセスできる範囲と、学んだことが残る範囲になる
- 迷ったら公開チャンネル。同僚が引き継げる・設定が全員に効く・学びがチームに残るという利点がまとまって手に入る
次のレッスンでは、チャンネルに置いた依頼が、どうやって「学び」として積み重なっていくのかを見ていきます。
セルフチェック
1. DMでClaudeに依頼したときの特徴として正しいものはどれですか。
2. 非公開チャンネルでClaudeが学んだことは、どこに残りますか。
3. 複数の場所で使えそうな依頼に迷ったとき、本文で勧めている基本の選び方はどれですか。