今日の問い
ユーザーの成功と事業の成功を、どんな因果で結びますか。
30秒でつかむ
ユーザー目標は、利用後に本人が達成したい変化です。事業目標は、その価値を提供し続けるために事業側が得たい成果です。
片方をもう片方の言い換えにしません。「ユーザーが主要タスクを短時間で完了できる。その結果、継続利用が増える」のように、二つの目標を因果の仮説で結びます。
30秒図解 · LESSON 07
流れ図
二つの目標を同じ体験で結ぶ
利用者の成功が事業成果へつながる接点を設計します。
- 01利用者の進歩
- 02提供する価値
- 03継続する理由
- 04事業の成果
CLUE · 見抜く手掛かり
片方の成功が他方を壊していないか
TRAP · ありがちな罠
事業KPIを画面の目的にする
原則
画面を作り始めると、登録数や売上など、測りやすい数字が先に立ちます。しかし登録は事業にとっての通過点です。ユーザーが登録したかったとは限りません。
Jesse James Garrettは、機能するサイトにはユーザーのニーズと組織の戦略目標の両方が必要だと説明しています。大事なのは、両者を一つの曖昧な目標へ混ぜないことです。
まずユーザー目標を「誰が、どんな状況から、何をできる状態になるか」で書きます。次に事業目標を「その変化が続くと、どの事業成果へ寄与するか」で書きます。最後に間を矢印で結び、まだ証明されていない因果を明示します。
たとえば予約サービスなら、ユーザー目標は「空き枠を比較し、迷わず予約を確定できる」です。事業目標は「予約完了率が上がり、電話対応の負荷が下がる」です。ここで「迷いが減れば完了率が上がる」が検証すべき仮説になります。
良い戦略は、誰の成功が、なぜ事業の持続につながるかを説明できます。
ユーザーのニーズと組織の戦略目標を、UX設計の出発点として両立させる考え方を支える。
良い例と惜しい例
ユーザーと事業をつなぐ因果
AIへの指示例
目的: 子育て中の利用者が条件に合う教室を比較し、体験予約を完了できる状態と、事業成果の関係を整理する
制約: ユーザー目標を登録数や売上で表さない。未検証の因果は事実として断定しない
参照: problem-hypothesis.md、assumed-user.md、experiment-plan.md
受入条件: ユーザー目標、事業目標、両者を結ぶ因果仮説、反証に使う観察を各1つ示す
確認問題
セルフチェック
1. ユーザー目標と事業目標の関係を最も検証しやすく書いたものはどれですか。
最終制作へ反映する
ux-strategy.mdに目標の接続を書く
選んだプロダクトについて、ユーザー目標、事業目標、両者を結ぶ因果仮説を1組追加する。
Acceptance criteria
- ユーザー目標が利用者の観察可能な変化として書かれている
- 事業目標との間に、反証できる因果仮説が1文で示されている
今日のまとめ
- ユーザー目標は利用者が得たい変化、事業目標は提供を続けるための成果
- 二つを分けると、プロダクトが生む価値の筋道を検証できる
- 次は、その価値をどのUX品質で実現するか決める