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レッスン 32 / 36|6分で読めます

HEARTとGoals-Signals-Metrics

ユーザー体験の目標を、観察できるシグナルと意思決定に使える指標へ変換する。

今日の問い

その指標が動いたとき、どのユーザー体験が変わったと言えますか。

30秒でつかむ

HEARTは、ユーザー体験をHappiness、Engagement、Adoption、Retention、Task successの観点で考える枠組みです。すべてを測る必要はありません。

GSMは、Goal、Signal、Metricの順に指標を作る手順です。先に目標を言葉にし、その達成を示す行動や態度を考え、最後に数式へ落とします。

30秒図解 · LESSON 32

流れ図

目標から逆算して、測るものを選ぶ

Goal、Signal、Metricの順で利用体験を測定可能にします。

  1. 01HEART領域
  2. 02Goal
  3. 03Signal
  4. 04Metric

CLUE · 見抜く手掛かり

数値の変化が目標を説明できるか

TRAP · ありがちな罠

既存ダッシュボードから目標を作る

HEARTとGoals-Signals-Metricsの要点を流れ図で示した図解。

原則

HEARTの5分類は、指標の候補を広げます。満足度だけでなく、利用の深さ、新規利用、継続、タスク成功を検討できるからです。ただし、分類ごとに一つずつ指標を埋める表ではありません。

最初にGoalを書きます。「予約数を増やす」ではなく、「初診の保護者が、必要事項を理解して予約を完了できる」のように、望む体験を含めます。

Signalは、目標が達成されたときに観察できる変化です。補助なしで完了する、入力エラーから回復する、予約内容を確認できる、といった行動や態度を挙げます。

Metricは、シグナルを一定のルールで数えたものです。予約完了率なら、分母、分子、対象期間、除外条件を決めます。定義が違えば同じ名称でも比較できません。

指標は目標の代わりではありません。 一つの数字が上がっても、別の体験を傷つけることがあります。完了率と合わせてエラー率や取消率を見るなど、ガードレールを置きます。

SourceJOURNAL / PAPER
Measuring the User Experience on a Large Scale: User-Centered Metrics for Web Applications

HEARTの5分類と、プロダクト目標をSignal、Metricへ変換して意思決定へ使うGSMの手順を支える原典。

論文Google Research / ACM CHIフレームワークKerry Rodden, Hilary Hutchinson, Xin Fu2010参照日 2026-08-02
research.google/pubs/measuring-the-user-experience-on-a-large-scale-user-centered-metrics-for-web-applications

良い例と惜しい例

目標から指標までのつながり

惜しい例
Metricから始めて、ページ閲覧数を毎週増やす。
良い例
Goalは迷わず予約できること。Signalは自力完了とエラー回復。Metricは完了率、回復率、取消率。

閲覧数は測りやすい数字です。しかし、予約体験が良くなったかは分かりません。目標との距離が近いシグナルを選びます。

AIへの指示例

目的: プロダクトのUX目標をHEARTとGSMで測定可能にする
制約: HEARTの全分類を無理に埋めず、目標との因果が説明できない指標は採用しない
参照: ux-strategy.md、success-criteria.md、measurement-plan.md
受入条件: 重要なHEART分類を2つまで選び、各分類でGoal、Signal、Metric、分母、分子、期間、ガードレールを示す

確認問題

セルフチェック

1. GSMで指標を設計するとき、最初に置くものはどれですか。

最終制作へ反映する

PHASE 06ARTIFACT ID · measurement-plan

HEARTとGSMの測定表

measurement-plan.mdに、選んだHEART分類、Goal、Signal、Metric、計算定義、ガードレールを追記する。

Acceptance criteria

  • 各Metricが、GoalとSignalを経由してユーザー体験へ結び付いている
  • 主要指標の分母、分子、期間、除外条件が再計算できる形で書かれている

今日のまとめ

  • HEARTはUX指標を考える5つの観点であり、全項目を埋める表ではない
  • GSMはGoal、Signal、Metricの順で目的と数字をつなぐ
  • 次は、定量で見つけた変化を定性所見で解釈する

次のレッスン

定性と定量をつなぐ