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頼み方をAIと一緒に作る

  • レッスン 6
  • 13分

このレッスンで

終わる頃には、次ができるようになります

  • 頼み方に迷ったとき、状況と目標だけ伝えて下書きさせる使い方を説明できる
  • この使い方が委任力の練習になる理由を説明できる
  • モデルによって頼み方の提案に差が出ることを踏まえて試せる

6つの技法の最後は、少し違う種類の技法です。ここまでの5つは、依頼の中身をどう組み立てるかでした。今回は、組み立て方そのものに迷ったとき、AIに頼み方を考えてもらう方法です。


状況と目標だけ伝える

どう頼めばいいか分からないときは、無理に自分で組み立てず、状況と目標をそのまま伝えて、プロンプト自体を下書きさせる方法があります。

01

状況と目標だけ伝える

頼みたいことと、何に困っているかを伝える

02

AIが確認したいことを質問する

依頼を具体化するための問いが返ってくる

03

質問に答える

答えていくこと自体が依頼を組み立てる作業になる

04

下書きを自分で判断する

そのまま使うか、直すかを自分で決める

頼み方をAIと一緒に作る流れ

迷ったときの頼み方を、前と後で比べます。

前の頼み方(迷ったまま丸投げ)
来月の部内研修の内容を考えて。

これだと、対象者も時間も目的も伝わっていないため、AIは当たり障りのない一般的な研修案を返すしかありません。書き手自身も、何が足りなかったのかを後から言葉にしにくくなります。

後の頼み方(頼み方を一緒に作ってもらう)
来月の部内研修の内容を考えたい。対象は入社2年目までの若手社員。どう頼めば良いか分からないので、まず質問してほしい。

同じ「決めきれていない」状態でも、後の頼み方ではAIが「研修の時間はどれくらいか」「対象者は何を苦手としているか」のように、依頼を具体化するための質問を返してきます。その質問に答えていくこと自体が、依頼を組み立てる作業になります。前の頼み方が一発勝負なのに対し、後の頼み方は足りない情報をAI自身に洗い出させる点が違います。

同じ手は、集計や資料づくりでも使えます。「月次のデータをもとに、経営会議向けの資料を作りたいが、何をどう伝えればいいか固まっていない」とだけ伝えて質問を待てば、「会議の時間はどれくらいか」「重視するのは数字の説明か、次の打ち手の提案か」のように、こちらが決めきれていなかった論点をAIが先に洗い出してくれます。この段階で論点が出そろえば、実際の依頼文は前のレッスンまでで見た技法(文脈を足す、条件を指定するなど)を組み合わせて自分で組み立てられます。


これは委任力の練習でもある

この使い方は、記述力だけでなく、AIに何をどこまで任せるかを判断する委任力の練習にもなります。頼み方の下書き自体をAIに任せ、自分は下書きを見て「ここは違う」「ここは足りない」と判断する側に回るからです。任せる範囲を少しずつ広げていく練習として、この技法を繰り返し使ってみるのもよい方法です。

ここがモデルによって差が出やすい部分でもあります。どんな質問を返してくるか、どこまで踏み込んで確認してくるかは、使うモデルによって違います。複数のモデルで同じ状況を伝えて比べてみると、自分の依頼の癖や、モデルごとの向き不向きが見えてきます。

質問が的外れに感じたら、それも手がかりです。伝えた状況や目標そのものが曖昧だった可能性が高く、質問への回答を考える過程で、自分でも気づいていなかった前提が見えてくることがあります。

補足

任せきりにはしない

頼み方の下書きをAIに作らせても、それをそのまま使うかどうかを決めるのは自分です。返ってきた質問や下書きに違和感があれば、その場で伝え直してください。頼み方をAIと一緒に作ることと、頼み方を丸ごと預けることは別の話です。質問に答え終えたあとの下書きも、必ず一度自分の目で読んでから使ってください。


この技法が向く場面、向かない場面

この技法がとくに効くのは、依頼したいことは決まっているが、伝え方に自信がないときです。逆に、急ぎの単純な作業(誤字を直す、短く要約するなど)にまで毎回この手順を踏むと、かえって遠回りになります。

目安は、「この依頼、何を書けば伝わるか自分でも迷う」と感じるかどうかです。初めて任される仕事や、社内でもやり方が定まっていない仕事ほど、この技法が効きます。逆に、毎月同じ形式で頼んでいる集計や報告のように、すでに頼み方が固まっている仕事では、これまでのレッスンで見た技法を直接使ったほうが早く済みます。


やってみよう

演習1:状況と目標だけ伝えてみる

今、頼み方に迷っている仕事を1つ選び、状況と目標だけを伝えて、AIに質問させてみてください。頼み方をゼロから自分で組み立てようとしたときと比べて、かかった時間や迷いの少なさに違いがあったか、振り返ってみてください。

演習2:返ってきた質問に答える

AIから返ってきた質問のうち、自分では気づいていなかった観点はあったか、振り返ってみてください。


今日のまとめ

3行で振り返ります。

  • 頼み方に迷ったら、状況と目標だけ伝えて、頼み方自体を下書きさせる手がある
  • この使い方は、記述力だけでなく、何をどこまで任せるかを判断する委任力の練習にもなる
  • 返ってくる質問の質はモデルによって差が出るため、複数試して比べる価値がある

次のレッスンでは、うまくいかなかったときの立て直し方をまとめます。

セルフチェック

1. 頼み方に迷ったときの手として、本文が紹介しているものはどれですか。

2. 頼み方をAIと一緒に作る使い方が、記述力に加えてどの力の練習にもなると本文は説明していますか。

3. 本文のCalloutが注意を促している点として正しいものはどれですか。

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