経費の問い合わせ対応をしていると、同じような質問が何度も届きます。タクシー代は経費になるか、出張の宿泊費に上限はあるか、私物のスマートフォン代を申請できるか。そのたびに規程を読み返して条文番号を確認し、同じ説明を書き直す作業が積み重なっていきます。
このレシピでは、経費規程のファイルをプロジェクトに置き、よくある質問と条項番号つきの答えをまとめて下書きしてもらう頼み方を紹介します。規程に書かれていないことは答えを埋めさせず、「規程に記載なし」とそのまま扱わせるところまでを含みます。
プロジェクト(経費規程のファイルを資料として置く)。複数人で使うなら共有(Team・Enterpriseプランのみ)
経費規程・出張旅費規程のファイル(条項番号が振られているもの)。あれば過去によく聞かれた質問の一覧
15分
1. 頼み方
新しいプロジェクトを作り、経費規程のファイルを資料として置いてください。プロジェクトの中で話しかければ、そのつど貼り直さなくても資料を踏まえて答えます。資料の置き方はプロジェクトのレッスンで扱っています。
そのまま使えるプロンプトです。〔 〕の部分を自分の規程の呼び方に置き換えて、プロジェクトの中の新しいチャットで送ってください。
このプロジェクトに置いた〔経費規程・出張旅費規程〕をもとに、
経理への問い合わせでよくある質問を8件選び、Q&A形式でまとめてください。
次の3点を必ず守ってください。
1. 答えの根拠になった条項番号を、回答の末尾に(第◯条)の形で必ず添える
2. 規程に書かれていないことは、答えを推測せず「規程に記載なし」と書く
3. 金額や日数など数字が絡む質問は、規程の文言をそのまま引用してから説明する
〔ここに、これまでよく聞かれた質問があれば書く〕2. 渡すもの
このレシピに渡すのは、次のようなものです。
- 経費規程・出張旅費規程のファイル(条項番号が振られているもの)
- 規程が本則と別表・様式集に分かれている場合は、関連する分をまとめて
- あれば、過去によく聞かれた質問の一覧(なくても進められます)
注意
個人の申請データは渡さない
経費精算の実際の申請書や、氏名・金額が入った個別の申請データは渡さないでください。このレシピに必要なのは規程の条文であって、個人の経費申請の中身ではありません。
経理チームの複数人で同じ規程を参照したい場合は、プロジェクトの共有を使います(Team・Enterpriseプランの機能。共有の設定と権限の使い分けはプロジェクトのレッスンで扱っています)。このレシピでは、規程ファイルを更新する担当者だけを編集可にし、ほかのメンバーは閲覧のみにしておいてください。誰か一人が資料を差し替えても、他の人が古いファイルを見続ける事故を防げます。
3. 返ってくるもの
戻ってくるのは、条項番号つきのQ&Aのリストです。架空の例で示すと、次のような形になります。
Q. タクシーでの移動は経費として認められますか。 A. 認められます。ただし公共交通機関の利用が著しく困難な場合に限ります(第12条2項)。
Q. 私物のスマートフォンを業務で使った場合の通信費は申請できますか。 A. 規程に記載なし。通信費についての定めは本規程には見当たりません。総務への確認をお勧めします。
Q. 出張時の宿泊費の上限はいくらですか。 A. 1泊〔◯◯円〕が上限です(出張旅費規程第8条)。これを超える場合は事前申請が必要です(同条3項)。
これはあくまで架空の例です。実際の質問文言と条項番号は、渡した規程の中身に応じて変わります。
4. 続けて頼むこと
Q&Aができたら、同じプロジェクトの中で続けて頼めることが2つあります。
新しい問い合わせが来るたびに1つ目のプロンプトを送れば、Q&Aを都度足していけます。2つ目は、規程そのものを読みやすく直す機会にもなります。ただし条文を書き直す権限は経理にあり、提案をそのまま反映するかどうかは社内の手続きに沿って判断します。
5. うまくいかないとき
規程にないことを答えさせない
「規程に記載なし」と書くよう指示しても、聞き方によってはAIが一般的な経費精算の慣行から答えを埋めてしまうことがあります。とくに金額や日数が絡む答えは、出てきた数字を規程の該当条文と照らして確認してください。条項番号が実在するか、その条文に本当にその数字が書かれているかまで見ます。
改定のたびに資料を差し替える
経費規程は改定されます。改定後の版に差し替えずに古いプロジェクトを使い続けると、廃止された条文をもとにした答えがそのまま返り続けます。ファイル名に改定日を入れる、差し替えたら日付をメモに残すなど、更新の担当と手順を先に決めておいてください。
最終判断は経理が下す
できあがったQ&Aは、よくある質問への一次回答の下書きです。金額の解釈が分かれるケースや、規程に書かれていない例外的な申請については、この下書きをそのまま社員に渡さず、経理担当者が最終的な判断を添えてから回答してください。