「この数字、出せる?」と聞かれて、元のCSVやExcelを開き直し、フィルタをかけ、グラフを作り直す。よくある仕事です。集計の型がだいたい決まっているなら、この作業はClaudeに任せられます。
このレシピでは、データのCSVやExcelを渡し、集計表とグラフ、平易な説明を一度に作らせる頼み方を紹介します。
CSV・Excelファイルの添付と、コードを実行しての集計・作図(アーティファクトとしてグラフを表示)。データが大きい、または同じ集計を毎回繰り返すなら、Claude Codeで手元のファイルを直接処理する選択肢もある
集計したいCSVまたはExcelファイル、期間と対象を決めた質問
10分程度
1. 頼み方
そのまま使えるプロンプトです。〔 〕の部分を自分のデータに置き換えて、後ろにCSVまたはExcelファイルを添付してください。
添付は〔ファイル名、例:来店記録.csv〕です。
次の質問に答えてください。
〔知りたいこと、例:曜日別の来店者数は、今月と先月でどう変わったか〕
対象期間は〔期間、例:2026年8月1日〜9月30日〕、対象は
〔絞り込み条件、例:平日のみ、店舗Aのみ〕とします。
次の3点を必ず守ってください。
1. 実際にコードを実行して集計してください。目算による
概算は使わないでください
2. 集計結果は表で示し、変化がひと目で分かるグラフも作って
ください
3. 使った集計手順(集計方法・除外した行・欠損値の扱い)を、
最後に箇条書きで示してください「実際にコードを実行して」と一言添えているのには理由があります。指定しないと、Claudeが目算に近い概算で答え、実際のデータの数値とずれることがあるからです。
2. 渡すもの
渡すのは、集計したいCSVまたはExcelファイルです。列の意味がファイル名や見出しだけでは伝わらない場合は、「〔列名〕は〔意味〕を表す列です」と一言添えてください。
コードを実行しての集計・作図には、設定の「Capabilities」で「コード実行とファイル作成」がオンになっている必要があります(無料・Pro・Maxは手動でオン、Team・Enterpriseは既定でオン)。設定の場所はアーティファクト:会話から使えるものを作るで確認できます。Google Driveをコネクタでつないでいる人は、添付の代わりに「〔フォルダ名〕にある〔ファイル名〕を見て」と頼む形でも進められます。
個人が特定できる列や、社外秘の金額はそのまま渡さないでください。 集計に必要なのは数値と分類の列であって、氏名や連絡先ではありません。渡す前に、該当する列を削除するか、通し番号などに置き換えたコピーを作ってください。
3. 返ってくるもの
出力は、集計表、グラフ、平易な説明、使った計算手順の4つに分かれて返ってきます。以下は架空の例です。実際の数値ではありません。
| 曜日 | 今月の来店者数 | 先月の来店者数 | 差分 |
|---|---|---|---|
| 月 | 42 | 38 | +4 |
| 火 | 55 | 60 | -5 |
| 水 | 48 | 45 | +3 |
グラフは表とは別の枠(アーティファクト)に、曜日ごとの棒グラフとして表示されます。平易な説明(架空の例): 「火曜日だけ来店者数が減っています。ほかの曜日はおおむね横ばいか微増です。」
使った計算手順(架空の例):
- 使用した列: 「来店日」列と「店舗」列
- 除外したデータ: 店舗列が空欄の行2件を除外
- 集計方法: 来店日から曜日を求め、期間内で曜日ごとに件数を合計
この集計は、Claudeが渡したデータに対して実際にコードを実行した結果です。 それでも、列の取り違えや除外基準の解釈違いが起きていないか、返ってきた手順の記述を必ず読んでから使ってください。
4. 続けて頼むこと
集計ができたら、同じ会話のまま続けて2つのことを頼めます。
別の切り口は、最初の質問だけでは見えなかった傾向を探すために使います。定例レポート化は、毎回同じプロンプトを書き直さずに済むよう、プロジェクトやスキルに手順を移す準備です。
5. うまくいかないとき
期間と対象を先に決める
「最近の傾向を教えて」のような質問だと、Claudeはどこからどこまでを「最近」とするか、自分で判断してしまいます。1節のプロンプトのように、期間(いつからいつまで)と対象(どの店舗・どの条件)を先に決めてから聞いてください。決められないときは、「まず、このデータに含まれる期間の範囲を教えて」と聞き、実際のデータの幅を確認してから期間を決める順番でも進められます。
欠損の扱いを確認する
集計対象の列が空欄だったり、日付の形式がそろっていない行が混ざっていることがあります。何も指定しないと、Claudeはそうした行をどう扱うか自分で判断して集計を進めます。返ってきた計算手順に「除外した行」が書かれているか必ず確認し、自分の想定と違う扱いになっていたら、「空欄の行は除外せず、〔扱い方〕にして集計し直して」と具体的に指定して頼み直してください。
計算手順を見せさせて検算する
グラフや表だけを見て終わらせず、3節の例のような計算手順を毎回出させてください。手順に書かれた列名・除外行数・集計方法が、自分の知っているデータの実態と合っているかを確かめます。金額や件数が業務判断に関わる場合は、元のファイルを開いて数件だけでも自分の目で数え、表の数字と一致するかを確認してから使ってください。