病棟や外来のマニュアルは、手順や様式が変わるたびに改訂が必要になります。どこがどう変わったかを一覧できる形にまとめ、本文を書き直し、職員に知らせる。変更点そのものはすでに決まっているのに、この一連の書類仕事だけで半日かかることがあります。
このレシピでは、改訂前のマニュアルと、変更点をまとめたメモの2つを添付するだけで、新旧対照表、変更点を反映した改訂版の本文、職員向けの周知文までのたたき台を一度に作らせます。
旧マニュアル・変更点メモの2ファイルの添付。改訂を繰り返すマニュアルはプロジェクトにまとめておく
改訂前のマニュアル本文、担当部署・委員会で承認済みの変更点メモ
対照表と改訂版のたたき台が出るまで15〜20分程度
1. 頼み方
旧マニュアルと変更点メモの両方を添付したうえで、次のプロンプトを送ってください。〔 〕の中は自分の場面に置き換えます。
添付した2つのファイルは、〔マニュアル名、例:病棟の物品点検マニュアル〕の
改訂前の本文と、今回の変更点をまとめたメモです。
次の3つを作ってください。
1. 新旧対照表(旧の記述・新の記述・変更の要旨の3列)
2. 変更点メモの内容を反映した改訂版の本文全体
3. 職員向けの周知文(何がいつから変わるか、変更の理由、
問い合わせ先〔担当部署名、例:看護部〕を含む)
変更点メモに書かれていない箇所は、旧のまま変更しないでください。
変更点メモに無い新しい手順や判断を書き加えないでください。「読みやすく整えて」とだけ頼むと、変更点メモに無い言い回しまで書き換えられたり、無いはずの手順が足されたりすることがあります。変更点メモにある箇所だけを直すよう、指示に明記しておくのがこのレシピの要です。
2. 渡すもの
添付するのは、改訂前のマニュアル本文と、担当部署・委員会の承認を経た変更点メモの2つです。同じマニュアルを年に何度も改訂するなら、プロジェクトに専用のフォルダを作り、最新版のマニュアルと過去の改訂履歴をまとめて入れておくと、次の改訂でも同じ文脈から続けられます。
渡してはいけないものもあります。患者の氏名・ID・生年月日・所見が書き込まれた記録や、職員個人を特定できる情報(氏名入りの勤務表、個人の評価コメントなど)は、たとえマニュアルの参考資料であっても添付しないでください。マニュアルの改訂に必要なのは手順と様式の記述であって、個人の情報ではありません。
3. 返ってくるもの
新旧対照表、改訂版の本文、職員向けの周知文の3つが返ってきます。以下は架空の例です。実在するマニュアルではありません。
| 旧の記述 | 新の記述 | 変更の要旨 |
|---|---|---|
| 点検表は月末に提出する | 点検表は毎週金曜に提出する | 提出頻度を月1回から週1回に変更 |
| 予備の物品は3階倉庫に保管する | 予備の物品は2階倉庫に保管する | 保管場所を変更 |
| 破損時は口頭で師長に報告する | 破損時は破損報告書(様式12号)で報告する | 報告方法を様式提出に変更 |
この対照表と改訂版は、変更点メモに書かれた内容を整った形にしたものです。 手順の中身そのものが適切かどうかをClaudeが判断したわけではありません。次の節の注意点を踏まえて、担当者の目で最終確認をしてから配布してください。
4. 続けて頼むこと
改訂版と周知文ができたら、同じ会話に続けてもう二手仕上げます。
確認テストは、周知が実際に読まれ理解されたかを測る簡単な手段になります。掲示用の要約は、周知文をそのまま貼るより短く、立ち止まって読んでもらいやすくなります。
5. うまくいかないとき
患者情報・職員の個人情報が紛れ込む
変更点メモや過去の改訂履歴に、具体的な患者のやり取りや、特定の職員の氏名を含む記述が残っていることがあります。添付する前にメモの中身を一度見直し、個人が特定できる記述を仮の表記に置き換えてください。
手順の中身の是非を、この会話に判断させてしまう
このレシピが作るのは、承認済みの変更点を整った形にする作業です。臨床手順の内容そのものが妥当かどうかは、担当部署・委員会の承認を経て決まることであり、この会話に判断させることではありません。改訂版に、変更点メモに無い手順の追加や、診療の進め方についての推奨が紛れ込んでいないか、配布前に必ず確認してください。
版を取り違える
改訂は一度で終わらず、案が何度も行き来することがあります。添付したマニュアルが本当に最新の改訂前版か、変更点メモが最終承認された版かを、ファイル名と日付で確認してから頼んでください。配布直前にも、改訂版の本文が最終承認された変更点メモと一致しているかを、もう一度見比べてから周知してください。