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抄読会の準備をする

  • レッスン 26
  • 9分

このレッスンで

終わる頃には、次ができるようになります

  • 論文PDFを添付し、背景・方法・結果・結論をまとめた構造化要約を受け取れる
  • 研究デザインに応じた批判的吟味の観点と、抄読会で使える討論の問いを一度に得られる
  • 出てきた数字や引用文献を原文で確かめたうえで、臨床への適用は自分で判断できる

抄読会の担当が回ってきたものの、論文を読み込んでスライドにまとめる時間がなかなか取れない、ということはよくあります。背景を要約し、方法と結果を整理し、批判的に吟味する観点を洗い出し、議論の問いまで用意する。ひとりでやると半日仕事になりがちな作業です。

この一連の下ごしらえを、論文PDFを1本渡すだけでClaudeに任せる頼み方を紹介します。

使う機能

論文PDFの添付。関連研究と比較したいときはResearchも使う

用意するもの

担当する論文のPDF(公開されているもの)

やってみる時間の目安

要約と観点が返ってくるまで10分程度

このレシピで使うもの

1. 頼み方

論文PDFを添付したうえで、次のプロンプトを送ってください。〔 〕の中は自分の発表に合わせて置き換えます。

論文PDFを添付して送るテンプレート
添付した論文を抄読会で発表します。発表時間は〔15分〕程度です。
次の順で準備を手伝ってください。

1. 背景・目的、対象、方法、結果、結論を、原文の言葉を保ちながら
   箇条書きで要約する
2. この論文の研究デザイン(ランダム化比較試験、観察研究、
   システマティックレビューなど)を判定し、そのデザインに応じて
   参加者選定・比較対照・サンプルサイズ・交絡因子など、批判的に
   吟味すべき観点を挙げる
3. 参加者との議論を深めるための問いを3つ作る

まだ結論の当否は評価せず、整理と観点出しの段階として進めてください。

研究デザインを先に判定させてから吟味の観点を出させるのがこの頼み方の要です。ランダム化比較試験と観察研究では気をつける点が違うので、デザインを飛ばして吟味させると的外れな指摘が返ってきます。

2. 渡すもの

渡すのは、担当する論文のPDF1本です。公開されている論文であれば、著者や出版社の許可なく添付して問題ありません。

注意

院内の症例メモや患者情報は渡さない

抄読会では、担当の論文を自院の症例と結びつけて話すことがあります。その症例メモや、患者の氏名・ID・生年月日・特定できる所見が入った資料は、このやり取りには渡さないでください。渡すのは公開済みの論文PDFだけにします。

同じ論文で発表準備から質疑応答の練習まで続けるなら、プロジェクトに論文PDFを入れておくと、毎回添付し直さずに済みます。

3. 返ってくるもの

出力は、1節で挙げた3項目に沿って返ってきます。以下は架空の例です。実際の論文の内容ではありません。

  • 構造化要約: 「対象は〇〇、介入は〇〇、主要評価項目は〇〇」という形で、背景から結論までが箇条書きで整理される
  • 批判的吟味の観点: 「観察研究のため交絡因子の調整が十分か」「サンプルサイズが検出力を満たしているか」といった、デザインに応じた指摘
  • 討論の問い: 「この結果は自施設の患者層にそのまま当てはまるか」といった、参加者に投げかけられる問い

この要約と吟味の観点は、あくまで下書きです。 そのまま読み上げるのではなく、自分で論文を読み直しながら、発表内容として仕上げてください。

4. 続けて頼むこと

下ごしらえができたら、同じ会話のまま続けて2つのことを頼めます。

同じチャットに続けて送る
この論文と関連する研究を調べて、結果が一致しているか、
食い違っているかを比較してください。関連研究のタイトルと
出典を明記してください。
同じチャットに続けて送る
ここまでの内容を、発表用スライドの骨子にしてください。
1枚1メッセージを意識して、章立てと各章の見出しだけを
箇条書きで示してください。

関連研究の比較にはResearchが使えます。Web検索より時間をかけて複数の情報源を回るので比較の材料は増えますが、挙げられた関連研究は自分で開いて実在を確かめてから使います。

5. うまくいかないとき

数字は原文で確かめる

要約に出てくるサンプルサイズやp値、効果量といった数字は、Claudeが読み違えていることがあります。発表資料に転記する前に、必ず論文の原文と突き合わせてください。

引用文献の実在を確かめる

関連研究の比較で挙げられた論文名や著者名は、実在しない組み合わせで作られていることがあります。発表で言及する前に、PubMedや出版社のサイトで実在するかを確かめてください。

臨床に使うかどうかの判断は自分でする

Claudeが出す批判的吟味の観点や討論の問いは、あくまで下調べの材料です。この研究結果を自分の診療にどう反映するかという判断は、専門家である自分が行います。本文中の数字や推奨をそのまま臨床判断の根拠にしないでください。

機能を学ぶ

SourceAMPL LEARN
リサーチ:深く調べさせ、自分で確かめる

claude-101 09 Web検索とResearchの違い、深く調べさせる頼み方、返ってきた出典を自分で確かめる型

次のレッスン
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確かめる1往復:一次情報への戻り方

AIの答えを一次情報で確かめる型。引用文献の実在確認や急所の照合は、抄読会の下調べでもそのまま使えます

次のレッスン
amplinc.com/learn/ai-verification-for-doctors/02-verify-workflow

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